非暴力の人物伝シリーズの第二巻が手元に届きました。
第二巻は、「表現の自由をまもった人びと」です。
一人はチャップリン、一人はパブロ・ピカソです。
今日は、チャップリンの章を取り上げたいと思います。
チャップリンについては、何度も本ブログで取り上げてきましたが、改めて、本書からチャップリンの「独裁者」を取り上げたいと思います。
チャップリンは、ヒトラーについて「この男のざんこくさに、みんなが気づかなくてはいけない。地球上で最悪の暴力にストップをかけなくてはいけない。」とヒトラーを批判する映画「独裁者」を作ります。
チャップリンの家にはたいへんな数の脅迫状や制作中止をもとめる張り紙、なかには暗殺の通告が届きました。
チャップリンは、「人びとの自由をうばい、世界を自分の思いどおりに動かそうなんて、こんなひどう暴力はない。わたしは自分の命をかけて、この男と最後までたたかうぞ」との思いで「独裁者」を制作します。
独裁者のラストでの床屋チャーリーの演説はあまりにも有名です。
「わたしたちはみな助け合いたいのだ。人間とはそういうものなんだ。わたしたちはみな、他人の不幸ではなく、おたがいの幸福とよりそって生きたいのだ。わたしたちは、にくみあったり、見下しあったりなどしたくないのだ」
「人生は自由で楽しいはずだ。わたしの声は世界中にとどいて、政界をひとつにさせる力をもつ。兵隊よ、どれいになるな。民は機械ではない、人間だ。民の力を民主主義のために集めよう。民主主義の名のもとに、団結しよう」
自民党の総裁選挙が行われています。
安倍首相の対立候補・石破茂元幹事長陣営の斎藤健農林水産大臣は、14日、千葉市で開かれた石破陣営の会合で、「安倍応援団の一人に『石破さんを応援するんだったら(官僚の)辞表を書いてからやれ』と言われた」と語りました。
自民党の総裁選挙管理委員会は報道機関に対して、内容、掲載面積などで各候補者を平等、後世に扱うなどとした「要請」文書を送付しました。
露骨な編集権への介入で、専門家からは「政権批判を許さない姿勢に近い」(「朝日」4日付け)と厳しく批判しています。
党所属議員には、「恫喝」。報道機関には「規制」。
総裁選をめぐる安倍政権の強権主義に国民の批判が強まっています。
表現の自由を抑圧する政治に未来がないことは、ヒトラー率いるナチス政権の結末が証明しています。
私たちは、チャップリンの「独裁者」から自由と民主主義の大切さを学び直す時だと思います。
私自身も引き続きチャップリンから学びたいと思いました。
「非暴力の人物伝シリーズ」は一人でも多くの方に読んでいただきたいと思います。
チャップリンに対する皆さんの思いをお教え下さい。
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