昨日、二俣瀬ふれあいセンターで、「宇部市立地適正化計画策定に向けた意見交換会」が開催されました。
宇部市総合戦略局コンパクトシティ・共生型包括ケア推進グループの担当者は、宇部市の人口が将来的に10万人を下回ることが予想されるとし、このままの状況が続くと次の3つの問題は生まれると説明しました。
①中心市街地が空洞化すると、市全体の魅力や利便性、地域経済の低下につながる
②公共交通沿線から離れた地域に住む人が多くなると、公共交通の維持が難しくなる
③人口が減って高齢化が進行すると、生活に不安を感じやすくなる
市の担当者は、これらの問題を解決するために、立地適正化計画を策定したいと説明しました。
その上で担当者は、「多極ネットワーク型コンパクトシティ」と「地域支え合い包括ケアシステム」を連携させた計画にしたいと説明しました。
立地適正化計画では、2035年までに、①都市機能誘導(都市拠点=中心市街地と地域拠点=中心市街地を補完する拠点の求心性を高めて、市全体の魅力と利便性の向上に取り組む)②居住誘導(居住誘導地域と地域特性に応じた居住区域を設定し、それぞれの区域に応じたまちづくりに取り組む③公共交通ネットワーク(『地域公共交通網形成計画』と連携して、使いやすく持続的な地域公共交通網で市民の暮らしを支える)の計画づくりを行うとしています。
立地適正化計画では、5つの居住区域を決めて、それぞれの区域に応じたまちづくりをすすめるとしています。
①まちなかエリア(都市拠点)
②暮らしの重点エリア(地域拠点)
③暮らしのおすすめエリア
④暮らしのエリア
⑤自然と暮らしの共生エリア
宇部市は、9回開催する意見交換会で出された意見を参考にして秋までに宇部市立地適正化計画の素案を作成し、パブリックコメントを実施した後、来年の3月ころに宇部市立地適正化計画を策定することとしています。
宇部市の北部や楠地域は、船木が一部「暮らしのエリア」になっていることお除いて、全てが「自然と暮らしの共生エリア」になっています。
私は、「宇部市立地適正化計画における自然と暮らしの共生エリア区域におけるメリットはなにか」との意見を発表しました。
参加者の皆さんから「二俣瀬地域の人口減少をどう食い止めていく計画なのか」「北部地域における営農や林業に力を入れる計画にすべき」などの意見が数多く出されました。
市の担当者は、「立地適正化計画を策定することにおける補助メニューのうち、現時点で北部・楠地域を振興するものはない」「自然と暮らしの共生エリカにおける振興策も計画づくりの中で検討していかなければならない」と説明しました。
私は、「農業を基幹産業に位置づけた北部・楠地域の振興策を盛り込むべきだ」との意見を発表しました。
私は、「居住誘導をどのように進めようとしているのか」との意見を発表しました。
市の担当者は「強制的に居住誘導を行うものではない。新たな住居を求めている人への居住を誘導しようとするものだ」と説明しました。
参加者から「北部・楠地域の子どもたちが、就職・結婚して宇部市に帰ってきた場合、居住誘導区域へ住むことになれば、北部・楠地域の人口はますます減ることになる」との指摘が出されました。
私は、「市会議員・県議会議員として約25年前から中心市街地の振興計画を見てきた。これまでの計画をどう総括し、今回の計画が成功する見通しをどう考えているのか」との意見を発表しました。
市の担当者からは、中心市街地のにぎわいの創出の意義などが語られました。
参加者からは、「この計画は、結局、宇部市の南地域の振興をすすめるためのものではないか。北部・楠地域の振興を考えてほしい」との意見が多数出されました。
その他、「宇部テクノパーク・山口テクノパーク周辺に従業員が居住できる区域を作るべきではないか」「バス路線が廃止された地域などに対する交通手段の確保などを更に進める必要があるのではないか」などの意見が出されました。
私は、本ブログで再三書いているように、少なくとも江戸時代から続いている吉部荒滝の農家の倅です。
「持続可能な地域づくり」が繰り返し書かれていましたが、重要なキーワードである食の維持・確保についてほとんど触れられていなかったのは残念です。
利便性・効率性だけで都市機能を集約するためだけの計画ではなく、本腰を入れて、北部・楠地域の振興をどう図っていくのかについて検討すべきだと思いました。
参加者からの多数出された意見を是非計画に反映させていただきたと思います。
参加者の皆さんから出された意見は、私自身も大変参考になりました。
宇部市が立地適正化計画を策定しようとしています。皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
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