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巡航ミサイル導入検討

 4日の中国新聞は、「政府は北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイル発射や核開発継続を受け、日米同盟の対処能力を強化するため、巡航ミサイルの将来的な導入に向けた本格的検討に入った。北朝鮮の脅威は新たな段階になったとして、発射拠点や巡航ミサイルなどにより破壊する『敵基地攻撃能力』の保有を目指す。早ければ、来年度予算案に調査費などを計上したい意向だ。政府関係者が5日、明らかにした。」と報じました。

 7日の中国新聞社説は「万一、敵基地を先制攻撃すれば憲法違反の恐れがある。反撃手段と位置付けても、基地をたたけば打ち返されるリスクも否定できない。それが巡航ミサイルの本格導入に向けた検討に入るとすれば、朝鮮半島の緊張がかつてなく高まり、トランプ政権下の米国が態度を硬化させた節がある。しかし、まずは偶発的なものを含めた軍事的衝突を回避すべく、関係国が北朝鮮に圧力をかけ続けることが最も重要ではないのか。巡航ミサイルの導入には防衛費の大幅な増額が必要になり、公民生活とも無縁ではない。憲法に照らして妥当なのかどうかを含めて、国会では今後十分に議論すべきだろう。」と報じています。

 憲法9条1項は、「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」としています。2項には、「国の交戦権は、これを認めない。」としています。

 安倍首相は、今年の憲法記念日に、9条1項2項を残しながら自衛隊を明記する改正憲法の施行を2020年までに行うことを目指すと発言しました。

 この首相の発言と合わせて、「巡航ミサイル導入検討」の報道は、憲法9条1項2項を投げ捨てようとする安倍首相の意向を鮮明にするものです。

 今日の国会では、日本共産党の小池晃参議院議員(書記局長)が安倍首相の憲法「改正」発言問題を取り上げました。

 憲法99条には、国務大臣らには、憲法尊重擁護義務があることが明記されています。

 憲法99条を無視して、国民の声を無視して、憲法9条を投げ捨てようとする安倍首相の憲法「改正」発言は許すことができません。

 巡航ミサイル導入検討や安倍首相の憲法「改正」発言を皆さんはどうお考えですかお教え下さい。

マッドマックスー怒りのデス・ロード

 香山リカ著「半知性主義でいこう」の後半に215年6月に公開されたアクション映画「マッドマックス-怒りのデス・ロード」が引用されていました。

 この連休最後に、この映画をDVDで鑑賞しました。

 香山リカさんの本作の解説を引用します。

 「部隊はこれまでの3作同様、核戦争後、荒廃した近未来。国家も民族も崩壊し、荒野に暮らす部族的な小集団が水や石油を手に入れるためのしのぎを削っている。」

 「本作は、徹底した『マイノリティVS権力者」の物語なのだ。権力者の代表は、暴力とカリスマ性で集団を支配するイモーション・ジョー。それに対抗するマイノリティとは、権力者の『子産み女』たち、左腕が義手の女性戦闘員、故郷を失った高齢女性集団、病のため常に輸血を必要とする若い男性、そして妻子を殺され幻覚に苦しむマックス。」

 「胸に迫るのは、マイノリティ軍団の徹底的な抗戦ぶりだ。強大なジョー軍団に比べればあまりに微力な彼らだが、それぞれが得意なスキルを使い、力を合わせて抵抗と脱走を試み続ける。そして、彼らは敵に対して完全に非寛容でもある。」

 「本当に追い詰められたマイノリティが権力者に立ち向かう道は、『寛容さ無し(=ゼロ・トレランス)の徹底抗戦しかない。『マッドマックス-怒りのデス・ロード』はそのことを教えてくれる映画でもある。」

 香山リカさんは、安保法制をめぐる国内情勢について以下のように述べています。

 「安保法制反対が読売新聞の世論調査でさえ50%に達しているということは、彼らは数としては少数派ではなく、いわゆるサイレント・マジョリティだと言ってもよいであろう。しかし、数としては今や過半数であっても、パワーという意味では反対派は圧倒的に弱い立場つまりマイノリティである。『『マッドマックス』新作に学べ』などと言うつもりはないのだが、マイノリティに残された抵抗の道は徹底抗戦しかないのにもかかわらず、実際にそうしたのは安倍総理をはじめとする政権側のほうだったのである。」

 香山リカさんが指摘する通り「マッドマックス」新作から今日の政治はどうあるべきか学ぶべき点は多々あるようです。

 

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日本近現代史連続講座最終講話

 昨日、念仏者9条の会山口主催の連続講座「日本近現代史を読み抜く」の最終講話が行われました。

 纐纈厚山大名誉教授を講師に6回の連続講座が行われました。私は、その内、最終講座を含む4回の講座に参加しました。

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本願寺山口別院で行われた纐纈厚さんの連続講座

 最終講座は、「日本敗北への道程と聖断(戦前権力の温存と復活)」というテーマで行われました。

 私が、一番興味深かったのは、開戦に関わる歴史についてでした。

 私は、これまで、1941年12月8日に、日本海軍によるハワイ島真珠湾攻撃によって戦争が開始されたと教えられてきました。

 纐纈さんは、「1941年12月8日、日本陸軍第5師団第11連隊を基幹とする部隊がタイ領シンゴラと英領コタバルに侵攻上陸が、日本海軍の真珠湾攻撃より1時間早かった」と説明しました。

 纐纈さんは、「日本が参戦した本質は、アジア侵略であり、真珠湾攻撃は、陽動作戦とも言われている。」「日本軍は、シンガポールで6万人を殺害している」と説明しました。

 正木ひろし氏は、日本の敗北原因は「天皇の、天皇による、天皇のための戦争」だったことだと指摘していることが紹介されました。

 纐纈さんは、「聖断」について「昭和天皇の戦争責任を棚上げし、戦前権力を戦後にスライドさせた高度な政治戦略だ」と述べました。

 纐纈さんは、日本の戦争犯罪は3区分(以下)できると説明しました。

 ①日本が行った侵略戦争としてのアジア太平洋戦争の全体を指す場合

 ②国際法に照らして日本軍が関与した明らかに非人道的行為とされる諸事件を指す場合

 ③戦後アジアの政治地図を決定づけ、日本を基軸とするアメリカの戦後アジア戦略との関連で言う場合

 纐纈さんは、最後にドイツの「戦争責任」について「ナチズムの戦争犯罪と、それに程度の差こそあれ関わった全ての人々の『罪責問題』という課題設定により責任問題を俎上にあげている」と指摘しました。

 日本は、いかに「戦争責任」があいまいか、ドイツと比べれば一目瞭然です。

 私は、日本の戦争責任への決意が日本国憲法9条ではないかとも感じました。

 安倍首相は、施行70周年の憲法記念日に「2020年を、新しい憲法が施行される年にしたい」と明言しました。

 そして、首相は改憲項目の冒頭に9条をあげ、自衛隊を憲法上位置付けると言いました。

 首相の発言にアジア各国から反発の声が上がっているのは当然です。

 日本は、先の「戦争責任」からも憲法9条は丸ごと堅持すべきです。

 安倍氏の「改憲」発言についても皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

 連続講座は終わりましたが、引き続き、日本が戦争に突入した1930年代からの歴史を学んでいきたいと思います。

 纐纈さん、貴重なお話しありがとうございました。

夜は短し歩けよ乙女

 昨日は、高校三年の次男と中学1年の長女と一緒に、森見登美彦原作、湯浅政明監督のアニメ映画「夜は短し歩けよ乙女」を観に小倉まで行ってきました。

 映画「夜は短し歩けよ乙女」は、アニメドラマ「四畳半神話体系」のスタッフが手掛けたものです。

 森見登美彦さんの原作のアニメ化では「有頂天家族」もあります。

 私は、「四畳半神話体系」「有頂天家族」もしっかりチェックして臨みました。

 樋口師匠や羽貫さんは、「四畳半神話体系」にも登場するキャラクターでした。

 古本市の神様である「少年」の顔は、「四畳半神話体系」に登場する「小津」の子ども版でした。

 李白は、「有頂天家族」に登場するキャラクターです。

 赤玉ポートワインや偽電気ブランというお酒も「有頂天家族」で重要なアイテムとして登場します。

 森見登美彦さんの世界観が、見事に結集した映画が「夜は短し歩けよ乙女」でした。

 とにかくキュートだったのが「黒髪の乙女」です。舞台「偏屈王」のプリンセスダルマの衣装は最高でした。

 憎めないのがパンツ総番長。ミュージカルを演じる場面はジンときました。謎解きも楽しめました。

 声優陣も素晴らしかったです。先輩役は星野源さん。パンツ総番長役は秋山竜次(ロバート)さん。

 どちらもぴったりでした。

 ネタバレになるので詳しく書けませんが、とにかく観終わって爽快感のわく映画でした。

 子どもたちと「面白かったね」と気持ちよく映画館を後にしました。

 大学を卒業して30年程経過した私ですが、あの頃のときめきを思い起こす映画でした。

 そして、今年、大阪府内の大学に入った長男のことを想いました。

 長男は、細身で眼鏡をかけていておとなしい性格です。

 そんな長男が先輩にそっくりなのです。

 長男には先輩同様とまで言わないけれど、それなりに、大学生活を謳歌してほしいとの願いを抱きながら映画館を後にしました。

 5年後、10年後、「あの映画面白かったよね。」と次男、長女と話せるような映画でした。

 次男も高校3年です。来春は新しい世界に旅立つことでしょう。一つ一つの行事が一期一会だと改めて感じています。

 これからも、子どもたちと楽しい思い出を少しづつ作っていきたいと思います。

 そして、森見ワールドを少しつづ制覇したいと思っています。

 森見登美彦ファンの皆さん、お勧めの作品をご紹介下さい。

降誕会

 昨日は、私が総代を務める常光寺の降誕会を行いました。

 降誕会は、親鸞聖人のご誕生をお祝いする法要です。

 私は、一昨日の前坊守政の門徒葬のお礼も含めて挨拶しました。

 私の挨拶の主旨は以下の通りです。

・・・

 昨日は、前坊守様の門徒葬に多数のご参加とお手伝いをいただき、まことにありがとうございました。

 私が弔辞で述べた通り、今日の降誕会は、親鸞聖人のみ教えと前坊守様が50年に渡って常光寺を守ってこられたことに感謝する場にしたいと思います。

 さて、先日、五木寛之さんの本を読んでいましたら、本願寺派鹿児島別院にある「涙石」の事が書かれてありました。

 江戸時代、薩摩藩などは、浄土真宗を禁じて徹底的に弾圧し、拷問したり、晒し首にしたそうです。

 仲間を密告しない信者には、座らせて膝の上に大きな石を一枚づつ重ねていき、「肉は裂け、骨は砕け」と記録にあるそうです。

 「涙石」は、このような信者たちの苦しみの涙が注がれた石として鹿児島別院に残っているそうです。

 昨日、弔辞で、親鸞聖人の和讃「恩徳讃」を引用しました。「如来大悲の恩徳は、骨を砕きても謝すべし」

 大げさではなく、鹿児島の信者は、まさに、骨を砕くような苦しみを味わいながらみ教えを守ってこられたことが分かります。

 昨日は、憲法記念日でした。憲法20条「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する」当たり前のことですが、これからも信教の自由が保障されるように、また前坊守様をはじめ、これまで親鸞聖人のみ教えを守ってこられた先人に感謝する、今日の「降誕会」にしたいと思います。

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 信教の自由を守るためにも、YES!憲法の立場で、今後とも頑張っていきたいと思う降誕会でした。

前坊守様門徒葬

 昨日、宇部市吉部常光寺の前坊守様の葬儀を門徒葬で行いました。

 門徒総代の私が葬儀委員長を務めました。

 私が葬儀で述べた「弔辞」を以下の通りです。

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 常光寺 杉山智子前坊守様は、一九六七年以来、五〇年近くに渡って、常光寺の護持とご法義繁盛のためにご尽力されてきました。

 その間、三代にわたる住職とともに、山間の門徒の家を一軒一軒お参りし、元気な声で勤行された前坊守様のお姿は、私たち門徒の誇りでありました。

 お浄土に往生された前坊守様のお姿はあまりにも普段のままで、「藤本さん 今日もお世話になりますね。」と、私にお声をかけていただけるようです。

 私は、二年前に松永博孝さんより門徒総代を引き継ぎました。前坊守様は、私への門徒総代引き継ぎを見届けてお浄土に往生されました。

 未熟な私がこれから常光寺の護持を担うことになりますが、現住職様と共に、前坊守様が歩まれたご法義繁盛の道をしっかり歩んでいきたいと思います。

 前坊守様は、お浄土に往生される目前に「降誕会は予定通り行って欲しい」とおしゃっておりました。前坊守様のご遺志通り、明日は、常光寺の降誕会を予定通り行うことを総代一同で決めました。

 親鸞聖人の和讃の一つである「恩徳讃」を改めてかみしめています。

 「如来大悲の恩徳は身を粉にしても報ずべし 師主知識の恩徳もほねをくだきても謝すべし」

 明日の降誕会は、門徒一同が、阿弥陀如来様のみ救いをあきらかにしてくださいました御開山聖人とともに、前坊守様のご恩に感謝しつつ、執り行いたいと思います。

 二十一代門主・明如上人の次女であり、大正期の三大女流歌人と謳われた九条武子さんの歌に「おほひなる ものゝちからに ひかれゆく わかあしあとの おほつかなしや」があります。

 まさに、前坊守様は、阿弥陀さまの智慧と慈悲の光に照らされ、み教えを拠り所として生きてこられた八十五年だったと思います。

 ここにご生前のご遺徳をお讃えし、これよりは、お浄土より、今後の常光寺を、そして私たちを、常にお導きくださることをありがたく思いつつ、合掌礼拝、お念仏いたします。

 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 合掌

  二〇一七年五月三日 

     葬儀委員長 藤本一規

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 今日は、予定通り、常光寺で親鸞聖人の誕生を祝う「降誕会」を行います。

 今から、「降誕会」に参加のため出発します。