議員日誌

九十歳。何がめでたい

 6月25日のしんぶん赤旗日曜版に作家の佐藤愛子さんが、東京都議選での日本共産党の躍進を願うメッセージを寄せています。

 「私はいつも、共産党に投票しています。主張が分かりやすく、スッキリしているからです。共産党のすべての政策に賛成なわけではありませんが、私利私欲がなく、まじめなところに好感を持っています。自民党んど他の政党は、口で良さそうなことを言っていても、本心が分からないですから。その点、共産党は言っていることとやっていることに裏表がなく、信用できます。」

 佐藤愛子さんの「九十歳。何がめでたい」は今年上半期の売上げが第一で、90万部を突破したそうです。

 この本は、佐藤さんの「女性セブン」のエッセーを集めたものです。

 「来るか?日本人総アホ時代」では、スマホに依存した国民をタクシーの運転手さんと佐藤さんがバッサリ斬ります。

 「そんなものが行き渡ると、人間はみなバカになるわ。調べたり、考えたり記憶したり、努力しなくてもすぐ答えが出てくるんだも」

 「まったく日本総アホの時代がくるね!」

 そして佐藤さんがこの章の最後にこう語っています。

 「『文明の進歩』は我々の暮らしを豊かにしたかもしれないが、それと引き替えにかつて我々の中にあった謙虚さや我慢などの精神力を摩滅させて行く。もっと便利に、もっと早く、もっと長く、もっときれいに、もっとおいしいものを、もっともっともっと・・・。もう『進歩』はこのへんでいい。更に文明を進歩させる必要はない。進歩が必要だとしたら、それは人間の精神力である。私はそう思う。」

 90歳を越えた佐藤さんの言葉は潔く心地よいです。

 そして、ユーモアたっぷりで思わず笑ってしまう場面がしばしば登場します。

 この辺りがベストセラーとなった要因でしょう。何事も笑い飛ばす佐藤さんの筆です。

 先日、ある僧侶の方が、「生老病死」を食い止めることはできない。それを知り、それを救うために仏教が生まれた。「生老病死」をどう救うかは仏教の基礎中の基礎だというお話しをされていました。

 佐藤さんは、「生老病死」について、しなやかに筆致で語っています。だから、潔く心地よいのだと思います。

 佐藤さんの本を少しづつこれからも読んでいきたいと思います。

 佐藤愛子ファンの皆さんのお薦めの本をご紹介下さい。

 

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