議員日誌

あとは野となれ大和撫子

 TBS系情報番組「王様のブランチ」の本の紹介コーナーで宮内悠介さんの「おとは野となれ大和撫子」が紹介されていました。

 本作は、第157回直木賞候補作です。

 宮内さんは、「カブールの園」で芥川賞候補にもなっており、宮内さんは、直木賞・芥川賞ダブルノミネートで現在大注目の若手作家の一人です。

 1979年生まれの38歳。これからも大いに期待されます。

 夕刊「フジ」のインタビューで本作について、宮内さんはこう語っています。

 「本作は国政を担う男たちが紛争で逃げてしまって、そして女性たちが立ち上がって頑張るという話で、突飛なところもあります。が、私なりに理想や現実を見据えて考えた一種のポリティカルフィクションでもあります。年齢・性別にかかわらず、『何物をも拒まないこと』を目指して書いていますので、どうぞよろしくお願いします」

 「何者をも拒まない」という姿勢はあっぱれです。

 フジの記事からあらすじを引用します。

 「中央アジアの小国アラルスタンの後宮は独特で、高等教育機関であり、将来有望な少女たちが暮らしていた。両親を紛争で亡くした日本人少女ナツキもいた。ある日、少女たちの暮らしは大統領が暗殺され激変する。国の中枢にいた男たちが国外に逃亡したのだ。リーダー・アイシャを大統領代行に立ち上げ、ナツキは国防大臣を務めることになった。一方、イスラム原理主義勢力との内戦まで勃発して・・・。息をつかせぬエンタテイメント小説。」 

 私が今、読んでいるのは、アラルスタンの大統領が暗殺され、アイシャが大統領代行になり、ナツキが国防大臣を務めることになったところです。

 奇想天外な設定ですが、世界が抱えている深刻な問題を私たちに物語を通じて考えさせてくれる作品です。

 ナツキたちの活躍が注目されます。

 アラルスタンとは架空の国ではありますが、中央アジアのアラル海は、ソビエト連邦時代の大規模な灌漑事業などで、大幅に水量を減らしていった歴史を元にしたフィクションとなっています。

 世界史の縮図のような地域から世界が学びことは多々ありそうです。

 引き続き、「あとは野となれ大和撫子」を読み、感想を紹介していきたと思います。

 宮内悠介さんファンの皆さん、感想をお聞かせ下さい。

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