議員日誌

艦載機岩国移駐へ空域新設

 3日、神奈川新聞は「米海軍厚木基地’(大和・綾瀬市)に駐留する空母艦載機の岩国基地(山口県)移駐を巡り、国が11月から中四国沖に新たな訓練空域を設定することが2日、分かった。2017年ごろまでとされる移駐の条件の一つが整い、日米両政府はこの空域に基づいて米軍機の運用や管制の調整を進める。国土交通省が15日に公示する。」「国土交通省航空局によると、新たな訓練空域は山陰沖と四国沖に位置し、ともに自衛隊が特別な演習などで使用する臨時訓練空域内に設定される。飛行場的な『臨時留保空域』と呼ばれる新たな空域種別で、飛行する場合はそのたびに事前申請と国交省の承認が必要となる。」「訓練空域の設定は米軍関連施設の整備と並び、『17年ごろまで』と合意された移駐の条件の一つ。日米はこの空域に基づき、岩国基地の侵入管制空域の調整を進める。防衛省は今月1日、こうした経過を関係自治体に報告した。」などと報じました。

 6月4日の朝日新聞夕刊は現在厚木基地に配備されている空母艦載機部隊の空母着艦訓練について「大島沖での訓練は着艦資格取得訓練(CQ)と呼ばれ、洋上の空母を使って3~4日間実施される。これまでは部隊の岩国移駐後も、CQは大島沖で続けられるとみられていた。CQでは艦載機が深夜、空母と厚木基地との間を頻繁い往復するため、基地周辺住民からは苦情が出ていた。」と報じました。

 2011年7月10日の中国新聞は、厚木基地問題に取り組む相模原市の金子豊貴男市議の発言として「CQに伴う騒音は、洋上の空母と往復する飛行ルート下の相模原市や藤沢市にも広がる。特に基地滑走路運用時間の午後10時以降の騒音が問題だ。今回も午後11時や午前0時すぎの意向があった」と報じています。

 空母艦載機部隊岩国移駐に伴い訓練空域が山陰と四国沖に設定されるということは、深夜までの騒音が山口県内全域を始め、愛媛・高知、大分など広い地域に広がる可能性を示唆しています。

 冒頭の神奈川新聞の報道通りなら、この訓練空域が15日に公示されるということです。

 今月1日にこのことについて、山口県と岩国市に説明が国からあったのでしょうか。

 山口県のホームページにはこの事実が報告されていません。

 仮に国から説明があったのなら、どんな説明だったのか、どのように県や岩国市は回答したのか、なぜ公表しなかったのか県民、市民に説明すべきです。

 15日の公示にあたって、地元自治体に事前説明をしないということはあまり考えにくので、内密に国から報告があり、15日の公示となるのでしょうか。

 中国四国九州に深夜まで爆音を広げる空域の設定問題について内密に進めたのであれば重大です。

 更に、空母艦載機移駐に伴い、岩国基地周辺に「恒常的な施設」を建設することで合意している陸上空母着艦訓練(FCLP)は、どうなっているのか。この問題を決着させることなく、空母洋上訓練の空域だけ先行して設定することは何を意味するのか。これらの点も県や岩国市に国はどのような説明をするのかしたのか大きく問われます。

 大前提として、普天間基地の移設の見通しが立つ前に、空母艦載機部隊の先行移駐について山口県も岩国市も認められないとの姿勢を堅持しています。

 普天間基地移設の見通しは全く立っていない中で、空母艦載機の先行移駐を前提にした空母洋上訓練の空域設定について、山口県や岩国市は、断固拒否すべきです。

 いずれにしても、15日に、国は、どのように、空域を公示するのか注目されます。

 来年に向けて岩国の沖縄化が急ピッチで進められています。皆さんはこの問題をどのようにお考えですか。お教え下さい。

 

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