議員日誌

野火

 塚本晋也監督の映画「野火」を観ました。太平洋戦争末期のフィリピン戦線が舞台です。

 主人公の田村は、肺病のために部隊を追われ、野戦病院では食料不足で入院を拒否され、島の中を彷徨い歩きます。

 食料不足から、同胞を狩って生き延びようとする戦友たちの中で、田村もだんだん病んできます。

 戦後70年たった今、「野火」が製作された意義は大きいと思います。塚本監督の勇気に拍手を送りたいと思います。

 是非、若い皆さんにも観ていただきたい映画です。

 そして、今、この映画の原作である大岡昇平さんの「野火」を読んでいます。

 「比島の林中の小径を再び通らないのが奇怪と感じられたのも、やはりこの時私が死を予感していたためであろう。我々はどんな辺鄙な日本の地方を行く時も、決してこういう観念には襲われない。好む時にはまた来る可能性が、意識下に仮定されているためであろう。してみれば我々の所謂生命感とは、今行くところを無限に繰り返し得る予感にあるのではなかろうか。」

 作者の大岡昇平さん自身、戦中に、フィリピンのミンドロ島に従軍した経験がおありです。

 先に紹介した文章は、経験した方でないと書けないものであり、今を生きる私たちは、この文章を読み継がなければと思います。

 田村と同じ立場に置かれたある日本兵が「いっそ米さんが来てくれた方がいいかも知れねえな。俺達はどうせ中隊からおっぽり出されたんだから、無理に戦争するこたあねえわけだ。一括げ俘虜にしてくれるといいな」と発言し、マラリアの若い兵士が「よせ。貴様それでも日本人か」と反論しますが、反論した若い兵士は、喉を鳴らしただけで草の中へ倒れます。

 先日紹介した山崎雅弘著「日本会議 戦前回帰への情念」に 「先の戦争における日本軍の指導者は、明治時代の日清戦争や日ロ戦争、大正時代の第一次世界大戦やシベリア出兵の場合と比較して、軍人を生還させるという点を重視せず、むしろ『生きて捕虜になるのは恥を晒すことになるので、死んで名誉を守れ』(陸軍省訓令『戦陣訓』)という考え方を植え付けて、絶望的な状況に置かれた兵士が自殺(自決)や自殺的な突撃を行うことを推奨していました。」と書かれています。

 太平洋戦争で亡くなった兵士は230万人。そのうちの60%強、140万人は餓死者だったと言われています。

 二度とこのような悲劇を繰り返してはならない思いで、この夏、大岡昇平さんの戦争文学を学んでいこうと思います。

 大岡昇平さんの作品に対する感想をお聞かせ下さい。

・・・

 さて、今日から、山口県PTA連合会主催のキャンプ「ドリーム・チャレンジャー2016IN徳地」に実行委員長として参加します。6年生の長女は、昨年に続き、今年も参加します。

 事故なく、楽しいキャンプになればと思います。

 2泊3日のキャンプです。明日の本ブログは、以上の理由でお休みします。

 31日のブログでは、キャンプの様子を報告したいと思っています。

 それでは、娘と一緒に徳地青少年自然の家に向けて出発します。

 

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