県のHPの「在日米軍再編の概要」から恒常的な空母艦載機離発着訓練の検討状況を見てみます。
平成18年5月1日に合意された米軍再編に関する日米合意では、「恒常的な空母艦載機離発着訓練施設について検討を行うための二国間の枠組みが設けられ、恒常的な施設を2009年7月またはその後のできるだけ早い時期に選定することを目標とする」とされていました。
平成23年6月21日の日米安全保障協議委員会文書では、「日本政府は、新たな自衛隊の施設のため、馬毛島が検討対象になる旨地元に説明することとしている。南西地域における防衛態勢の充実の観点から、同施設は、大規模災害を含む各種事態に対処する際の活動を支援するとともに、通常の訓練等のために使用され、併せて米軍の空母艦載機離発着訓練の恒久的施設として使用されることになる。閣僚は、長年にわたる問題の解決は、同盟への極めて重要な前向きな貢献となると確認した。」とされています。
しかし、馬毛島のある西之表市では、馬毛島を空母艦載機離発着訓練の恒久的施設として使うことに対して批判が強く、施設利用の同意は形成されていません。
今朝の毎日新聞には、普天間飛行場の移転先として馬毛島を翁長沖縄県知事が訪問したと報じられていました。
毎日新聞は「西之表市は、19日、視察の真意について説明を求める文書を翁長知事宛てに郵送した」と報じています。
馬毛島のある西之表市は、普天間飛行場の移転先としての利用についても批判が強いようです。
さて、平成25年10月3日の日米安全保障協議委員会共同発表で、「第5空母航空団の岩国飛行場への移転が、2017年頃までに完了することを確認」とされています。
山口県は、県民の安全で平穏な生活を確保する観点から、「NLP(夜間離着陸訓練)実施は認められない」を基本スタンスの一つとして、今日まで堅持して対処しています。
岩国市では、来年に空母艦載機部隊が移駐する計画で、着々と各種工事が進められています。
空母艦載機部隊は、離発着訓練が欠かせません。爆音をまき散らす訓練をどこでやるのか、いまだに明らかにされていません。
当初「2009年7月又はその後のできるだけ早い時期に選定する」とされていた恒常的な空母艦載機離発着訓練施設は、現在までに設置の見通しが立っていません。
恒常的な離発着訓練施設の建設の見通しが立たないうちに、空母艦載機部隊を岩国に移駐すれば、「NLP(夜間離着陸訓練)実施は認められない」とする県の基本スタンスは堅持できなくなるのではないでしょうか。
県は、恒常的な空母艦載機離発着訓練施設の見通しが立つ前に、空母艦載機部隊の岩国移駐を認めるべきではないと思います。
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