議員日誌

子どもの医療費助成拡大

 厚生労働省は、雇用均等・児童家庭局母子保健課長名で、「平成27年度『乳幼児等に係る医療費の助成について調査』の結果の送付について」という文書を各T都道府県母子保健主管部長宛てに発出しました。

 調査は、平成27年4月1日現在のものです。

 4日の毎日新聞は「全1741市区町村が助成を実施し、『中学卒業まで』通院費を助成している市区町村が996自治体(約57%)で、前年同期より66自治体増えた。『高校卒業まで』は68自治体増え、269自治体(約15%)。『小学校卒業まで』やそれより下とする自治体は減っており、助成対象は拡大している。入院費についても同様の傾向だった。所得制限がないとした自治体が29増え、1402自治体(約81%)。自己負担のない自治体も44増の1030自治体(約59%)だった。」と報じています。

 厚生労働省の調査は、都道府県の調査結果も掲載しています。

 その結果から、山口県の子ども医療費助成の水準の低さは顕著です。

 山口県の対象年齢は、通院・入院とも未就学ですが、通院では15自治体が、入院では、24自治体が、小学生以上にも助成を行っています。

 山口県は、所得制限を行っていますが、所得制限なしが17自治体となっています。

 山口県は、一部負担を求めていますが、8自治体では自己負担を求めていません。

 山口県は、せめて、過半数を超える都道府県で実施している入院時の医療費助成の対象年齢を小学生以上に拡大すべきです。

 安倍内閣の「1億総活躍プラン」では、焦点となっていた子どもの医療費助成で、自治体への罰則(国民健康保険に対する国庫負担の減額調整措置)について「見直しを含む遣唐使、年末までに結論を出す」との表現にとどまりました。

 全国知事会などでは「減額措置は直ちに廃止し、国の責任で全国一律の制度を構築すべきだ」と要求。これに押されて塩崎厚労相も「罰則」について、「子育て支援との兼ね合いでどうしていくか決めなければならない」(3月18日)と見直しを検討する発言を繰り返し、春おろに結論を出す考えを表明。厚労省の検討会も同22日、「早急に見直す」とした報告書をまとめました。

 しかし、「1億総活躍プラン」では結局、年末までに結論を先送りしてしまいました。就学前まで国の制度として無料化するなど医療費助成の拡充は一言の言及もありません。

 「1億総活躍プラン」が厚生労働省案よりも後退している内容になっているのなら、このプランは国民のためのプランというより、財務省や財界優先のプランだという誹りを免れることはできないでしょう。

 日本共産党は、小学校就学前の医療費を所得制限なしで無料にする国の制度を確立し、自治体への「罰則」も廃止すべきだと主張しています。自治体独自の助成をさらに前進させることを提案しています。

 参議院選挙で、全国に広がる医療費助成に背をむける安倍政権の姿勢が厳しく問われます。

 医療費助成制度が全国で拡大しています。皆さんのこの問題でのご意見をお聞かせ下さい。

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