議員日誌

「戦後初の戦死者」

 24日、宇部市総合福祉会館で行われた「こうけつ厚さんを囲む会」で、こうけつ厚さんが、「戦後初の戦死者」の話しをされました。

 この事は、こうけつ厚さんの著書「暴走する自衛隊」のあとがきに書かれています。

 昨年末に、山口朝日放送が「戦後70年特別版~終わらざる終戦~」と題する番組を放映しました。こうけつ厚さんはコメンテーターとして出演されました。

 朝鮮戦争時、現在の北朝鮮、元山沖で掃海作業中に中谷坂太郎さんが『戦死』されました。

 坂太郎さんは、「戦後初の戦死者」とも「日本最後の戦死者」とも呼ばれ、死後30年ほど、その事実が封印されてきました。

 番組では、中谷坂太郎さんの兄中谷藤一さんのインタビューが放映されました。

 藤一さんは、弟の死を振り返り「国の体制のため、米軍の要請で出て行って、日本としてはかたや戦勝国、こちらは敗戦国、だからあの時は総理の吉田茂は断れなかっただろうけれど、その矛盾、ギャップは、それは掲揚しがたい、やるせない気持ちでした。」と語ります。

 更に、藤一さんは、「今度の安保関連法、集団的自衛権と全く同じ構図で、朝鮮戦争で殉職した。これは明らかに憲法違反。もし、集団的自衛権で出動するならば自衛隊の人たちに戦死者が出て、私のような遺族がどんどん増える可能性があると思う。」と語ります。

 また、番組では、元海上自衛隊患部だったTさんのインタビューも放映されました。

 「アメリカが朝鮮戦争と同じように、今後日本に掃海を協力してくる可能性はありますかね」との問いに、Tさんは、「あるでしょうね」と答え、「そうすると中谷さんのような、ですね」との問いに「犠牲が出るかも分かりませんね」と答えます。

 Tさんは、「仮に有事になったら、憲法もくそもない。任務の方が優先する。憲法が何であろうと、国家が国の安全維持のために、部隊を使わないといけないということになれば、いくら安倍さんでも使うでしょうね。そんな末端のことは気にしませんよ。総理大臣なんていうのは」と発言しています。

 こうけつさんは、「この二人の見解の違いは、国家の防衛と個人の生命のどちらを優先sるのか、という問題に留まらず、国家であれ個人であれ、その安全をどのような方法と智恵で確保するのか、という選択の問題でもあろう。私は当然個人の安全を優先し、戦争に訴えない方法と智恵絞り出すべきだと思う。その課題に正面から向き合うことなしに、戦争や暴力の連鎖を断ち切ることはできない。それは理想論ではなく、むしろ現実論であることを私は一介の歴史研究者としての立場から、今後も主張していきたいと思っている。昨今の日中間や日韓間の軋轢や相次ぐテロ事件の発生などを見るにつけ、その思いは募るばかりである。」と述べています。

 私は、戦後初の戦死者といわれる中谷坂太郎さんのことを初めて知りました。

 また、こうけつさんの国家間の争いが発生した場合に「個人の安全を優先し、戦争に訴えない方法と智恵を絞り出す」との言葉に深く共感しました。

 歴史研究者であるこうけつさんを必ず国会に送りたいと決意を新たにしました。

 皆さんは、戦後初の戦死者中谷坂太郎さんの事実をどう受け止めますか、ご意見をお聞かせ下さい。

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