十八歳選挙権実施を前に、主権者としての意識を高める授業が6月24日、県立柳井高校(小林真理校長)で行われ、安全保障関連法案を題材に、もっとも説得力がある発表に投票する授業が行われました。
この授業は、マスコミにも公開され各紙が報道しました。
この授業について、3日、自民党の笠本県議が、一般質問で、「政治的中立性があるか疑問」などと質問し、浅原教育長が「指導が不十分だった」と答弁する場面がありました。
この問題について、山口民報(7月12日付・印刷済み)は、「質問は『政治的中立性』の口実で教育現場に介入する恐れがあり、それ以上に答弁は現場教師を萎縮させかねない危険を含んでいるといわなければなりません。」「柳井高校の授業は、十八歳選挙権の実施を前に、主権者意識を正しく身につけようと行われたもの。題材は安全保障関連法案でしたが、最初から賛否を党のが目的でないこと、事前にマスコミにも公開を伝えて政治的公平中立を旨に行われたこと、校長自身も授業参観していることなど、質問も答弁も筋違い。『問題視』すること自体が主権者教育を非難する点で問題です。」と報じました。
この問題について、4日の毎日新聞は、「来年の参議院選から18歳の高校生が投票権を行使する公算も大きい中、専門家から『時代錯誤的で、かつ現場を萎縮させる発言だ』との批判が起きている」と報じ、大東文化大学の村山名誉教授の談話を掲載しています。
村山大東文化大学名誉教授は、毎日新聞に「「政治教育に試行錯誤をしている現場を萎縮させることにもつながる、時代錯誤的な発言だ。」との談話を寄せています。
7日の中国新聞は、この問題について「『18歳選挙権』に向けた取り組みに水を差す形で、専門家は『教育現場が萎縮し、賛否が割れる課題は取り上げないとの雰囲気が広がらないか心配』懸念する。」と報じ、吉川山大教授の談話を掲載しています。
吉川山大教授は、中国新聞に、「1回の授業だけで内容を批判するのは短絡的。教育長は答弁で授業の評価できる点に触れておらず、現場は気の毒」「原発など賛否の割れる課題を取り上げないという雰囲気が広がると教育実践の発展に良くない」との談話を寄せています。
戦争法案は今国会で通すなの国民世論が大きく広がる中での自民党県議の質問です。
沖縄のマスコミをつぶせとの発言が飛び出した自民党学習会での言論弾圧事案と同じ体質を今回の問題にも感じます。
県議会での質問は、今の状況に対する自民党の「焦りと驕り」が現れたものと私は感じました。
県教育委員会は、政治的中立性と現場を守る姿勢で山口県の教育に臨むべきだと思います。
皆さんは、この問題をどのようにお考えですかお尋ねします。
No comments yet.
コメント公開は承認制になっています。公開までに時間がかかることがあります。
内容によっては公開されないこともあります。
メールアドレスなどの個人情報は、お問い合せへの返信や、臨時のお知らせ・ご案内などにのみ使用いたします。また、ご意見・ご相談の内容は、HPや宣伝物において匿名でご紹介することがあります。あらかじめご了承ください。