議員日誌

川内原発再稼働ありきの審査書は撤回せよ

 原子力規制委員会は10日、九州電力川内原発1、2号機について、再稼働の前提となる規制基準に「適合」とする審査書を決定しました。

 日本共産党 原発・エネルギー問題対策委員会責任者の笠井亮衆議院議員が「川内原発再稼働ありきの審査表は撤回せよ」の談話を発表しました。

 以下、笠井責任者の談話を紹介します。

 1、原子力規制委員会は、本日、九州電力・川内原子力発電所1、2号機(鹿児島県)について、「新規制基準」に適合しているという初の「審査書」を正式決定しました。これは、「巨大噴火を予知することは困難」など専門家や多くの公募の意見にも一顧だにせず、重大事故対策、地震や火山、住民の避難計画など、多くの課題についてまともな対応もないまま出された「合格証明書」であり、断じて認められません。住民のいのちと安全より原発再稼働ありきの今回の決定は、ただちに撤回すべきです。

 1、そもそも原子力規制委員会が「適合」しているとした「新規制基準」自体、安倍政権が繰り返すような「世界最高水準」でもなく、これによって川内原発の「世界最高水準の安全性は担保された」(田中規制委員長)などという代物でもありません。この基準には、未解決の福島第一原発事故の教訓は反映されておらず、欧州連合(EU)で採用されている核燃料溶融時の対応施設や格納容器の二重化などすらありません。こんなお粗末な基準にもとづいて川内原発の再稼働を強行し、今後の『ひな型』とすることは、新たな「安全神話」をふりまくもので、決して許されません。

 1、この夏は、48年ぶりに「稼働原発ゼロ」の夏となり、原発なしでもやっていけることが証明されました。大飯原発3、4号機の運転差し止めを命じた5月の福井地裁に続いて、原発事故で避難中に自ら命を絶った女性への損害賠償を命じた8月の福島地裁の判決は、ともに「原発と人類は共存できない」ことをはっきり示しました。地元の薩摩川内市、官邸前、全国各地でも、「安倍政権は、原発再稼働やめよ」の声が広がっており、国民世論の多数が再稼働反対です。日本共産党は、全国の皆さんとともに、川内原発をはじめ全国の原発の再稼働を許さず、「原発ゼロの日本」を実現するため、全力を尽くします。

・・・

 私は先週、福島県を訪ね、「人類と原発は共存できない」ことを実感しました。

 原発再稼働は、新たな「安全神話」を振りまくことになります。

 中国新聞は本日の社説で「原発事故の脅威を日本人が肌で感じ、『安全神話』には二度と逆戻りしないと誓った日々は遠ざかりつつある。」と指摘をしました。

 東日本大震災から3年半が経過した今日、12万7500人が故郷を追われ、関連死を含め3000人以上が亡くなった福島の現実に国民一人ひとりが目を向けていきましょう。

 そして、「安全神話」を捨てて原発の再稼働や新設から決別していく日本を展望しましょう。

 原子力規制委員会が川内原発に対して規制基準に「適合」していると判断したことに対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

 

 

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