先日、岡本宇部市議と海苔養殖業を行う漁協組合員宅を訪ねた際「今年の海苔は不作だった。電気代、上下水道代、乾燥機の油代で赤字だ。」との声をお聞きしました。
今日、山口県漁業協同組合宇部岬支店の生田支店長、河野運営委員長から、海苔養殖の現状をお聞きしました。
少し前の数字ですが、平成元年の宇部地域の海苔養殖は、2億5826万枚の生産量がありましたが、平成19年は、5755万枚と大きく減少しています。
今年の生産量は、前年より1200万枚、金額で、1億2000万円減少したとのことでした。
海苔養殖を行う業者数も今年8戸減少し、現在30戸となっているとのことでした。
海苔を製造する作業は、例年4月まで続きますが、今年は、不作で、1月時点で、7割から8割が製造を中止している現状が語られました。
海苔の質が悪かったため、余計に水や乾燥の費用が嵩んだとのことでした。
最近の石油の高騰のため、海苔1枚3円だったものが、5円程度になる状況のようです。
今年、生産量が大幅に減った原因を宇部岬支店の役員の方は、「海苔の質が悪く、値段が低い中、電気代、水道代、油代を払えば、赤字になる状況があった。」と話されました。
また、海苔の質が悪い原因は、「海苔に栄養が行き渡らない水質になっている」と話されました。
現在、宇部市が、150万円の予算で、液肥を散布する取組を行っていますが、不作が続く中、県としても支援を行う必要性を感じました。
宇部地域の海苔養殖は県内で9割を超えるシェアがあります。
山口県の海苔養殖を進行していくために、県としての取り組みの強化が求められていると感じました。
更に、組合の幹部の方から組合支所前に今年度から水産物の直売所を建設する取組が行われているとのお話をお聞きしました。
この取組にも県としての援助が必要だとも感じました。
また、佐賀・熊本県など海苔養殖が盛んな近県で、県が海苔養殖にどのような支援を行っているのかの調査が必要だと感じました。
私は、本日、お聞きした話を元に、後日、県の担当部局に、山口県の海苔養殖と宇部岬支店前の直売所建設に向けての支援の現状を聞くことにしています。
組合幹部の方は最後に「厳しい状況だが、新規就業者が増え、若い組合員も定着している。彼らが漁業を続けていける環境を維持していきたい」と話されました。
漁業者の方が漁業を続けていくことができる県の支援の拡充のために調査を重ねながら、必要な発言を行っていきたいと思います。
海苔養殖業を始め、漁業振興に対する皆さんの声をお聞かせ下さい。
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