今日、議会運営委員会が行われ、平成25年度山口県一般会計補正予算(第4号)の概要が明らかになりました。
約103億円の補正予算の内、約64億円が豪雨災害対策関連です。
私も数度、被災地を訪ね、先の補正予算の審議でも質疑を行い、早期復興と被災者支援の強化を強く望むものとして、災害関連予算が上乗せされることは基本的に評価します。
現時点で、一つだけ検討すべき課題があると思うのは、JR線復旧に対する約19億円もの県財政の支出です。
先の補正予算の質疑で指摘したように、私は、山口線と山陰線の一日も早い復旧を望む一人です。
しかし、JRへの財政支出は、慎重に行わなければならないと思うのです。
先日、国交省に、JR線の復旧のために国の財政支出を求めた際、担当者は、「経営赤字が出ている会社には、国の支援制度がある。JR西日本は黒字企業のため、国の支援は出来ない」と答えました。
国が支援しない巨大黒字企業のJRに、なぜ、山口県が財政支援しなければならないのか、問題を整理する必要があると思います。
県の担当者から、明後日、この辺りの説明を受けることにしています。
補正予算で課題だと思う二つ目は、産業戦略への支援策についてです。
9月補正予算には、産業力・観光力の増強として約10億円計上されています。
やまぐち産業戦略推進計画に基づき、「やまぐち産業戦略基金積立金」が5億円計上され、「産業戦略研究開発促進補助金」が3億円計上されています。
同時に、今日の新聞各紙に明らかになった中山川ダムの工業用水への転用です。
少なくとも送水管に35億円の県の支出が必要だと報道されています。
私は、産業の振興を否定するものではありません。しかし、産業戦略といえば、予算が付く、県政に課題を感じるのです。
今日、山田日登志著「なぜ『ふるさと製造業』は強いのか」を読み終わりました。
著者は、「ダレの会社ともわからぬ資金の魂が、人を使い捨てる企業を、私は、「資本製造業」と呼び、地域とともにどっしり構えるオーナー企業を「ふるさと製造業」と呼ぶ」とし、「ふるさと製造業」の振興こそ、未来ある産業振興の方向だと説いています。
著者は、また「先の選挙で、自民党はより一層の財政出動させ、経済の回復、文化生活の向上を叫んでいるのだが、その借金は一体誰が、いつ返せるようになるのかには無口である」と説いています。
国の政策通りに、産業戦略の名で、県財政を特化させる傾向に課題はないのか検証すべきではないでしょうか。
この傾向が9月議会前に増している県政の課題を9月議会で大いに議論していきたいと思っています。
予算の詳細については、今後、担当者から説明を聞き、議論をすすめていきたいと思います。
今日、概要が明らかになった補正予算について雑ぱくな感想を綴りました。
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