6月23日と27日に、日経新聞のWEB版に下関北九州道路=関門新ルート(本ブログでは、下関北九州道路に用語を統一)に関する記事が掲載されました。
山口県は、新年度予算に、地域高規格道路下関北九州道路の経済影響調査費用として約200万円を計上しました。
私は、2月県議会で、日本共産党県議団とのレクチャーで国交省の担当者が「2009年度以降、調査事業を中止しており、その後は何も検討しておらず、計画を新たに進める動きは全くない」と答えたことを指摘しました。
小口土木建築部長は私の質問に「県としては、下関北九州道路は、下関市と北九州市が一体の産業構造となっている実態から、関門俊圏の経済発展のために極めて重要な産業基盤」などと必要を強調し、「県は、福岡県を初め、関係二市に対し、当該道路の必要性を国訴えていくために連携して調査をしていきたい旨を説明した」などと答えました。
日経新聞WEB版(6月23日)には、九州経済連合会(九経連)、中国経済連合会(中経連)などが結成する「関門海峡道路建設促進協議会」が、昨年9月に下関北九州道路の早期実現を求める要望書を国土交通省に提出したことが明らかにされています。
本日、私は、県土木建築部を通じて、この要望書を入手しました。要望内容は、①地域高規格道路の候補路線である下関北九州道路(関門海峡道路)を早期に計画路線に格上げすること。②関門海峡道路の早期実現に向けた具体的方策について、国として責任を持って検討すること。の2点でした。
また、この協議会の顧問に山本知事が就任していることも明らかになりました。
また、この記事に、「7月26日に総会を開き、新ルート具体化に着手する方針。九経連の麻生泰会長は8月にも、安部晋三首相らに実現を要望することを検討している」と報じています。
私が、今日、県土木建築部の担当者に尋ねると、「県として総会に出席するかどうか検討中である」と答えました。
この記事は、最後に、「地元自治体や財界は『安部政権は構想を実現する最後のチャンス』として26年度予算での調査費計上に向け、働きかけを強める構えだ」としています。
日経新聞WEB版(6月27日)には、平成12年に、九経連が試算した下関北九州道路の経済効果の数値が掲載されています。
記事は、「経済効果は、3500億円~4800億円。加えて福岡、山口両県の県内総生産を0.9~1%押し上げる効果もあると弾いた。」とあります。
また、記事は、「交通量を(平成)22年には(1日)7万8千台に増えると見込んでいたが、実際には横ばいで現在も1日6万5千台前後」とも報じています。
今日的にどれだけ必要な道路なのか甚だ疑問です。
山口県下関市彦島迫町と北九州市小倉北区間のルートで距離にして約2.5キロ。これまでの資料で事業費は約2000億円となっています。この数字で計算すると、下関北九州道路は1メートル約8000万円の超豪華道路です。
国が、この道路の調査検討を中止したのは、2009年。国の財政状況からであったと思います。
その後も国・県の借金は増える一方です。
アベノミクスで実行されているのは、大企業への更なる優遇と社会保障の切り下げです。
このまま、下関北九州道路を再開すると、道路栄えて民滅ぶ状況が加速することになりかねません。
皆さんは、国が一旦計画を中止した、下関北九州道路を復活する必要があるとお考えですか、ご意見をお聞かせ下さい。
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