議員日誌

第6回錦川川づくり検討委員会を傍聴

 本日、第6回錦川川づくり検討委員会が岩国市で行われ、傍聴しました。

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 第6回錦川川づくり検討委員会、休憩時の様子

 今回の委員会では、委員から、平瀬ダムの建設を進めるべきとする意見が出される一方で、「水質悪化による魚介類への影響が心配」「パブリックコメントでは、反対意見が9割を越え、ダム建設ありきではいけない。」など批判的な意見が相次ぎました。

 これに、事務局である県河川課の職員は「国は、コストと実現性を重視した再検討を要請している。この方針に則ると平瀬ダム+河川改修がベスト」との見解を繰り返しました。

 委員会の最後に、委員会の意見報告をどうまとめるかで紛糾しました。

 「もっと専門的な議論を審議すべき」「これで結論を一つにまとめるのは無理がある」などの意見が相次ぎました。

 事務局である県河川課の職員は、あくまでも「今回の委員会で結論を出してほしい」との態度に終始しました。

 最終的には、事務局である県河川課の職員が、「事務局案である平瀬ダム+河川改修案について多数決を取る」提案を行い、委員による多数決の結果、事務局案に賛成する意見が多数を占めました。

 この結果、県が示した、「平瀬ダム事業の検証に係る検討案」で示された平瀬ダムの建設を再開する提案に対する「錦川川づくり検討委員会」の意見報告は、県の案を了承する内容になる見通しです。

 その上で、環境面に対する懸念などが、箇条書きに列挙される方向です。

 更に、最終的に、委員会会長と事務局が協議した川づくり検討委員会の意見報告の内容は、委員に配布されるだけで、最終的な意見報告を審議する委員会は開催されない見通しです。

 私は、本日、傍聴し、県河川課を中心とした事務局の運営に疑問を持ちました。

 様々な意見が出されている中、これ以上審議を行っても平行線との認識の元、県が示した検討案を審議する委員会を今後開催しないとする方針で運営したことに疑問が残ります。

 その上で、反対意見も多く出される中、多数決で事を決したことにも疑問を感じます。

 更に、最終的な委員会としての意見報告の内容を協議する委員会が開催されない見通しであることにも疑問を感じます。

 結果として、県河川課を中心とした事務局が審議を中断させ、強行採択した感が否めません。

 確かに、岩国市などの行政機関の意向は、平瀬ダムを容認する見解でしたが、多くの委員やパブリックコメントでは批判的な意見が相次いでいる中、結論を急ぐべきではなかったと思います。

 結局、パブリックコメントも川づくり委員会もセレモニー化して、事務局が示した結論ありきの議論に終始した感は否めません。

 いずれにしても、今日の結論を持って、近く県公共事業評価委員会での議論が開始されます。慎重な議論を期待します。

 今日の結果だけを見ると平瀬ダムは再開に大きく足を踏み出した状況ですが、将来に禍根を残さないために、今一度県民的な議論が必要だということを痛感した今日の傍聴となりました。

 平瀬ダムに関する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

 

 

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