議員日誌

梨の低温被害の実態聞く

 本日、木佐木参議院山口選挙区候補・三好美祢市議と一緒に、梨の低温被害の実態を聞きに、秋芳梨生産販売協同組合を訪ね、永嶺組合長・岡村総務理事と懇談しました。

 組合では、20世紀梨を平成20年次で31ha、665トン生産しています。県内屈指の梨産地です。

 秋芳梨は、平成元年から東京新宿高野フルーツパーラーで販売されて続けています。

 秋芳地域には明治37年に植えられた100年を越える木があり、その梨も出荷されています。

 80年以上を越えた樹から成った実は、「長寿梨」の名で、高野フルーツパーラーで売られ好評を博しています。

 20世紀梨の産地として、高い品質が認められているのが秋芳梨です。

 その梨が、低温で大きな被害を受けています。

 花が咲いて1ヶ月半後に、子袋をかけますが、その数が前年度より13%下回っています。

 花が咲いた4月上旬の低温が原因です。

 また、花が咲いて1ケ月が低温ならば、細胞分裂が抑制されます。その結果、今年は、小玉でもあるようです。

 これから本袋をかける作業に入りますが、収穫量は、例年の3割減になるのではないかと組合長さんは話されました。

 組合の果樹共済の加入率は7割となっています。

 共済から例年の8割の価格は補償されます。

 しかし、今年、2割を越える収穫減になると、農家の生産費が確保できないことも予想されると組合長さんは強調されました。

 6月8日に、県梨同志会(県内の梨生産者の共同の会)の役員会が開かれて、現状と今後の対応が協議されるとのことです。

 組合長さんは、愛媛県で、霜による果樹の被害が大きかったことを受け、県が何らかの援助を果樹農家にすることが決まったと日本農業新聞で報道があったと話されました。

 組合長さんは、美東町で生産が拡大しつつある西条柿も低温の影響を受けていると話されました。 

 私は愛媛県の状況を調査しながら、山口県として、梨を始め、果樹農家の窮状を救う対策の検討が必要だと感じました。

 組合長さんは、低温対策に対する基盤整備が必要だとも話されました。

 その一つが「散水氷結法」だと組合長さん。スプリンクラーで水を散布することで、零度以下に果樹がならないよう対策を講じる方法だそうです。

 10年以上前は補助もあったが、現在では補助制度が無くなっていると言われます。

 火を焚き果樹を直接温める方法もあるそうですが、農家の高齢化が進み、中々困難だということです。

 低温が続くようなら、低温を回避する農家の基盤整備を補償する事業を創設してほしいと組合長さんは強調されました。

 数年前なら生産量が下がれば、単価が上がり、組合員への配当金も確保できたと組合長さん。

 しかし、最近は、単価は下がる傾向なので、生産量の落ち込みは、売り上げ減に直結する。

 そうなれば、組合員への配当金が確保されない恐れが今年はあると話されます。

 配当金が生産費を下回ると、農家の利益が出なくなる。そうなる農家が今年は増えるのではないかと心配していると組合長さんは話されました。

 私は、本日、お聞きした内容を県担当課に伝え、対応を求めたいと思います。

 県内の梨を始めとした果樹農家の皆さん、実状を私にお教えください。

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  組合長さんにお話を聞く私(右手前から二人目)

 

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