先日、ラジオから中島みゆきさんの「帰省」という歌が流れていました。
私は、中島みゆきさんのファンを自称していましたが、ここ5年位でしたので、この歌は初めて聴きました。
心に染み入る名曲です。やっぱり中島みゆきはすばらしいと実感しました。
特に次の詞がいいですね。
「機械たちを相手に言葉は要らない
決まりきった身振りで街は流れてゆく
人は多くなるほど 物に見えてくる
ころんだ人をよけて 交差点を渡る
けれど年に2回 8月と1月
人は振り向いて足をとめる 故郷からの帰り
束の間 人を信じたら
もう半年がんばれる」
昨日のブログで紹介した、小池参議院議員と作家の重松清さんとの対談で、重松さんがこう語っています。
「人は誰かとつながっていなきゃだめなんだと思います」
重松清さんは、「働く人の貧困と孤立のゆくえ」というNHKの番組を通じて派遣村に通い派遣労働者だった青年と語った経験を語りました。
私は、大学時代に学んだ「労働の疎外」という言葉を思い出しました。
日本福祉大学の大木教授の「現代の労働と生活」を本棚から引っ張り出しました。
大木先生は、労働の疎外とは「人間に特有のもっとも人間的な行為であるはずの労働が、人間とはほんらい縁もゆかりもない、動物的な行動に変えられてしまうこと」
と定義しています。
今、働くルールが破壊され、労働の疎外が進行しているのではないでしょうか。
釣りバカ日誌の浜ちゃんに憧れるのも、職場で労働の疎外が広がっているからではないでしょうか。
人間らしく働けるルールを確立していくことは急務です。
そんなことを中島みゆみさんの「帰省」を聴いて、そして、重松さんの対談を読んで感じました。
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