議員日誌

宇部市が宇部港東見初最終処分場の広域利用の受け入れについて同意していた

 宇部港東見初最終処分場が昨年度からスタートしました。

 この最終処分場の受け入れ地域は、宇部・小野田地域(宇部市、山陽小野田市、美祢市(旧美祢市)、山口市(旧阿知須町)が原則でした。

 しかし、今年6月11日に、この処分場の設置者である財団法人山口県環境保全事業団が、宇部市に対して、受入地域拡大の同意依頼があったことがこの程、党宇部市議団の調査で明らかになりました。

 宇部市は、この同意依頼に対して、6月16日に同意書を山口県環境保全事業団に提出していました。この原文を入手しました。

 宇部市は、4つの条件をつけて同意しています。

 ①広域利用の対象は、山口県内で排出される産業廃棄物とすること。

 ②受け入れる産業廃棄物の対象、量及び期間等は、処分計画に基づき、現受入対象の宇部小野田地域の廃棄物処分に支障が生じないよう、(財)山口県環境保全事業団が責任を持って定めること。

 ③受入基準等についても、処分計画に従い、(財)山口県環境保全事業団が万全の環境保全措置を講ずること。

 ④処分場建設に係る地元負担のあり方については、本市のみならず、今後、整備が予定されている他地域においても、問題点となりうると考えられることから、県にも照会予定であるが、(財)山口県環境保全事業団においても、課題として認識し、誠意をもって検討すること。

 となっています。

 特に④の点が今後の焦点になるでしょう。東見初港湾開発は、約400億円の事業費で計画されています。宇部市は、この事業に、県事業負担金として約85億円の財源をつぎ込む計画です。

 宇部市は、平成20年度までに約67億円の県事業負担金を負担しています。

 この中に、廃棄物処理場を前提として廃棄物護岸の建設費が含まれます。

 これまでは、廃棄物の受け入れ地域が宇部・小野田地域だけでしたので大きな問題は起きませんでしたが、全県の産業廃棄物を宇部港で引き受けるならば、なぜ、宇部市だけが処分場に建設費として県事業負担金を負わなければならないのかという問題が起きてくるのは当然です。

 この点が明白になるまでは、宇部港へ全県から廃棄物が搬入されることはないものと思いますが、今後、私としても確認したいと思います。

 また、今後、宇部港で全県の廃棄物を受けいれることになれば、東見初の港湾計画や今後の計画がどんどん加速されることにならないか心配です。

 宇部沖が未来永劫、廃棄物の受入場所となり、埋立ばかりが続くことになっては困ります。

 更に、宇部市は、同意をするに当たって、議会や市民に十分な情報公開や協議を行ったのでしょうか。不十分だったと言わざるを得ません。

 市長も交代したことですし、改めて、宇部港で全県の廃棄物を受けいれることに対し、市民や議会の意見を聴取する機会を設け、再度検討すべきと思います。

 パブリックコメントも一つの方法だと思います。

 この問題は、県の廃棄物行政と宇部港港湾計画の重要な変更となります。

 県とししても、広く県民や議会の意見を聞き、慎重に対応すべき問題です。

 この問題に関して、県民・市民の皆さんの意見をお聞かせください。

 

 

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