議員日誌

山陽小野田市で残土捨て場造成の動きが

 山陽小野田市亀の甲で、建設残土の捨て場を造成する動きがあるとの情報が入りました。

 昨日、山田山陽小野田市議と私は、話を持ちかけられた農園主と懇談しました。

 農園主のMさんは、「業者が来て『お宅の隣の空き地に、大阪から土砂を持ってきて埋めたい』と言ってきた」と話されました。

 山田小野田市議の調査によると、建設残土捨て場造成のための業者の働きかけの動きは、まだ、市当局や近隣自治会や平尾池から農業利水を利用している水利組合などには無いようです。

 私は、3年前に起こった、宇部市際波中尾での建設残土捨て場造成の動きを思い出しました。

 06年の6月、宇部市のある業者が、宇部市に対して、土捨て場を造成したいとの届出を提出しました。この届け出書によると、搬入土は、建設残土で、発生場所は、「県内外(関東以西)の各工事現場」とありました。

 また、この開発は、「開発行為でない旨の届出」となっています。現地の地目は山林でしたが、開発面積は9260㎡でした。10000㎡を越える林地開発の場合は、都道府県知事の許可を求めなければなりませんが、ぎりぎりこの基準を下回るものでした。

 私たちの調査で、宇部市で申請をした業者は、大阪府登録の産業廃棄物処理業者と親族会社であることが明らかになりました。

 業者は、地元での説明会で「関西地方の建設残土を船で、小野田港まで運びトラックで現地に運ぶ」と説明していたようです。

 土捨て場の近隣にある岩ヶ平池や大迫堤から農業利水を利用している水利組合や近隣地権者が明確に反対の意思を示し、3年前の計画は中断しました。

 私は、3年前に宇部市で建設残土の捨て場を造成しようとした動きと今回の山陽小野田市での動きは、同じ流れだと思っています。

 私は、3年前に宇部市で持ち上がった建設残土捨て場造成問題を契機に、06年11月議会で山口県で残土条例を設置するよう求める一般質問を行いました。

 今日、残土処理場の安全性の確保や土壌の汚染を確認する観点から全国で、残土条例が制定されています。

 3年前の時点で、全国10県が残土条例を制定していました。山口県の近隣で制定しているのは、大分・広島・福岡・愛媛です。

 つまり、建設残土が規制の緩い山口県に流れ込んできている状況です。平成14年からH18年までに、85件、142万㎡の土捨て場が県内で造成されています。

 私の条例制定を求める質問に対し、環境生活部長は、「現状では、県内において、残土の処分に伴い環境保全上問題となっている事例はない」「したがって、建設残土を規制する条例の制定については、現時点で、その必要性はないと考えている」と答えました。

 私は、最近の残土条例の制定状況を調査するよう県環境生活部に要請しました。その結果を見ながら、私は、引き続き、山口県に建設残土を規制する条例を制定するよう求めていきたいと思っています。

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建設残土捨て場の造成話が持ち上がっている現地

 

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