本日、県議会厚生委員会の視察から帰ってきました。老人医療費の低さ日本一の長野県。環境首都を掲げる山梨県。それぞれ充実した視察となりました。
今日は、一人当たりの老人医療費全国最低という長野県の秘密を解明したいと思います。長野県は、一人当たりの老人医療費が全国最低です。また、男性の平均寿命の全国1位が長野県です。更に、平均在院日数の最低が長野県です。長野県は、長寿でピンピンコロリの県といえます。
長野県の視察は、佐久総合病院と長野県庁と、松本市で行いました。視察を通じて、なるほどと思う点がいくつかみつかりました。
長野県でなぜ、老人医療費が全国一番低いのか。その一つの要因は、佐久総合病院の若月俊一先生を代表とする地域医療の実践が戦後すぐから行われたことにあることを実感しました。佐久総合病院の理念は、「農民のために」から「農民とともに」に変更され、60年近く取り組まれてきました。昭和20年代から、病院に劇団部が結成されたり、病院祭が行なわれるなど、地域医療が大きく進められてきました。
その実践が、長野県全体に波及し、健康スクリーニング事業へと発展していきました。
今の地域医療の到達を松本市で体感しました。それは、健康づくり推進員の取組みです。長野県では、ほとんどの市町村に、保健補導員が配置されています。松本市では、補導員を推進員とし、887名を配置していました。実に、100世帯に一人の配置です。この健康づくり推進員は、市民に検診を奨励していくことが目的であると同時に、まず、自らの健康のためにすすんで学習し実践するために配置されています。2年が任期ですが、30年近い取組みの中で、OBの推進員を含めると1万人を超える市民が、推進員を経験したことになるそうです。この広がりが、確実に、県民の健康を増進していることを実感しました。
決して医療を遠ざけるのではなく、医療を県民に近づけることによって県民の健康が高められ、医療費が削減されていることを学びました。
山口県は、住みよさ日本一を標榜していますが、それが空虚に思えました。やはり、標榜するからには、そのために何をしているのか、全国に誇れる地に足のついた実践を今からでも展開していくことが大切だと感じました。
明日は、環境日本一に取り組む山梨県での視察を報告します。
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