昨日の読売新聞の1面トップ記事に、重度障害者医療の適応を後期高齢者医療加入者に限る対応をしている自治体が、山口県を含む10道県であるという報道がありました。
この問題を私は、2月県議会の厚生委員会で質疑してました。質問のきっかけは、山口県身体障害者団体連合会と、山口県腎友会から「後高齢者医療制度の対象となる前期高齢障害者が障害認定を撤回した場合でも重度心身障害者医療制度の助成対象としてください。」との陳情を県議会厚生委員の一人として私が受けたからです。
調べてみると、冒頭の報道にあったとおり、4月から始まった後期高齢者医療制度に加入しない重度障害者にもこれまで通り重度障害者医療を適応する自治体が、36都府県に及んでいることが分かりました。
県の冒頭の回答の趣旨は、「これまでの老人保健制度の中でも山口県は、制度に加入する高齢障害者しか重度障害者医療を適応してこなかったので、後期高齢者医療制度導入後も同じ対応にした」というものでした。
私は、高知県の例を出しました。高知県では、新年度から、これまでは、制度加入者だけを対象にしていた重度障害者医療を後期高齢者医療制度の中では、加入していない人にも重度障害者医療の対象を広げるということです。
私は、12日のブログで、後期高齢者診療料を拒否しようという宇部医師会の緊急提言を取り上げましたが、後期高齢者医療制度は差別医療であるということは、多くの医師会の常識になっています。その最たるものが、「後期高齢者診療料」です。このような差別医療が導入される中で、重度障害者の方が、後期高齢者医療制度に加入しないという選択は当然あり得ることです。私は、未加入者の実態把握を県に要望しました。
2月県議会での県の最終的な答弁の趣旨は、①福祉医療制度のあり方には様々な問題が提起されている。総合的に市町と協議したい。②後期高齢者医療制度が導入された以降、未加入者の実態については聴取したい。というものでした。
読売新聞の報道も受けて、制度に加入を医療費助成の条件にする山口県の態度に憤りを覚えます。2月議会前後にお会いした山口県腎友会の役員の方の県の姿勢にお怒りの顔を思い出します。
6月県議会でもこの問題は質問を重ねていきたいと思います。
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3日前から共産党地域支部で、「反対署名活動」が始まっていますが、我が家ではすんなり署名すべきか悩んでおります。
4月に開始されてから常々思い悩んでいるんですが、相変わらず問題の影に隠れる障害者たち。『後期高齢者医療制度』の対象は、「75歳からの単身高齢者」および「配偶者が75歳未満の、後期高齢者該当世帯」が医療費の抑制や、保険料の2重負担ということで、この制度の注目を浴びていますが、被害者は彼らだけに止まりません。
今まで制度の詳細は報道による限りですが、“Wikipedia”で調べて判明しました。
被保険者は…「広域連合の区域内に住所を有する75歳以上の高齢者と65歳以上で広域連合から障害認定を受けた者。」つまり注目の「75歳以上の高齢者」以外に、【65歳以上の障害者】も含まれるのです。しかし余り障害者が問題視されていません。彼らは厚労省へデモ行進することも出来ないからでしょうか?行動・思考不自由な者は投票行動も控えがちですから、弱者の味方?共産党でさえ問題にしていないのは何故でしょうか?
5月5日に配布された「赤旗号外」は、「75歳以上の高齢者」だけを扱っていました。(私は4月以来悩んでいるというのに…)【65歳以上の障害者】は無視されたよう。さっそく赤旗本部に電話たのに、3日前にまた同じ内容のチラシが配布されました。「反対署名」と共に。号外チラシは問題点のみを分かり易くということで納得しましたが、「反対署名」を求める文書にさえ、【65歳以上の障害者】は何も書かれていません。改善項目からも外れているのでしょうか?
75歳は強制で、65歳以上の障害者は選択制ともいわれますが、これまで障害者福祉助成制度の恩恵を受けていた方々が、都道府県の意向で半強制的に国保離脱を求められる。また知識不足で判断できない人も…。(これに鳥取が該当するかは不明ですが)
【重度障害者の後期高齢者編入の問題点】
●確かにマスコミは、『後期高齢者…』の影の部分として報道せずにいた。
●政府公報も、タイトルでなく注意書き程度なので、見落とし大。
●確かに、これまでの国保と『後期高齢者…』を選択はできる。
●年金で明らかになってるように、高齢者や障害者には、『役所通達』は理解不能大
●選択は申請方式なので、しなければ自動的に『後期高齢者…』
●現状の保険制度の継続を申請すると、医療費の本人負担は『1~3割』負担大の可能性も。比較検討できる資料の開示がされていない。
●障害者に県が助成措置していた個人負担医療費。3割では負担大なので、10の都道府県が【助成措置打ち切り】
●現状健康?ならば『後期高齢者…』が得のように見える。しかしそれは個人の問題。家族世帯ならば保険制度が重複するために、【保険料が倍額以上に】
国民世論の怒りの一点は、「国民を75歳で選別」という差別感覚があると思いますが、それでは障害者は「健常者よりも10歳寿命が短い→(厚労省)早く死ね」ということになりますが、障害者の怒りが聞こえてきません。寝たきり障害者と自身も障害者という我が家だけの過剰な被害者意識なのでしょうか?悪法・障害者自立支援法に続く、障害者を健常者から差別する思考・発想が裕福な国会議員や厚労省役人の本質なのでしょうか…なんと悲しい国になったのか!
はじめはこの「反対署名」に進んで反対する意向でしたが、障害者に対する考えが欠落している現状では、この請願署名だけでは足りません。別に、【65歳以上の障害者】を対象とした「請願署名名簿」を作って、各地の障害団体に署名を求める活動をしたい衝動に駆られる者の、私の怒りが個人的なものか、障害者団体の総意なのか自身がなく、なにより共産党という後ろ盾なしの行動に誰がついてくるのか不安です。
我が家ではこの制度の為か、県の「特定疾患助成の緊縮」によるものなのか、今年度から負担が保険料の他に、介護・訪問医療・通院医療に各2千の毎月6千円の負担増です。
私はどうしたらいいのでしょうか…
by 久野隆一 — 2008年5月17日 21:39 PM