先日、映画「ツナグ」を観ました。
原作は、直木賞作家辻村深月さんが「吉川英治文学新人賞」を受賞した同名作品です。
一生に一度だけ死者との再開を叶えてくれるという「使者(ツナグ)」と依頼者の物語です。
原作に感動して満を持して映画館に向いました。
原作の良さが如何なく生かされた映画でした。
原作は、連作短編で、それぞれの物語が独立しています。それを一つの映画として上手くまとまっていました。
監督と脚本はテレビドラマ「JIN-仁-」や映画「ROOKIES-卒業-」などを手掛けてきた平川雄一朗監督です。
感動ドラマの達人といわれる平川監督にやられた一人です。嵐と御園の高校生の物語のところで涙しました。
「靖彦」は同世代の設定ですし、母に会うシーンは胸を打たれました。
日向キラリの無念さにやるせない気持ちになりました。
「ツナグ」を務める歩美役の松坂桃李さんの演技は堂々としていました。
松坂さんは、NHK連続テレビ小説「梅ちゃん先生」で一躍有名となった役者さんですが、これからの活躍が期待されます。
歩美の祖母、アイ子役の樹木希林さんは存在感がありました。
樹木さんは、「ツナグ」という仕事を現実味を帯びたものとして演じていました。
「死者の言葉を聞くことで今を生きる勇気が湧いてくる」。観劇後にすっきりする映画でした。
「ツナグ」がいたら、私は、祖母に会おうか、父に会おうか考え中です。
現実に「ツナグ」はいませんが、時として、心の中で、祖母や父と対話している自分がいます。
それぞれが、死者と対話しながら今を生きています。死者とツナガッテ生きているのでしょう。
そんな事を考えさせる映画でした。
映画は心を洗ってくれます。映画はいいものですね。
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