18日の中国新聞は、日本原燃が使用済み核燃料再処理工場の完成目標を2年半程度延期することを発表したと次のように報じました。
「日本原燃が、使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)の完成目標を従来の9月末から2年半程度延期し、2026年度内とする方向で検討していることが17日、関係者への取材で分かった。原子力規制委員会から工事計画の認可を得るのに時間を要しており、月内にも延期を表明する見通しという。完成延期は27回目。1993年に着工した再処理工場は、原発の使用済み燃料からウランやプルトニウムを取り出して再利用する国の核燃料サイクル政策の中核施設。97年完成の予定だったが、試運転中のトラブルが相次いだ。東京電力福島第一原発事故を踏まえた新規制基準に適合しているとして、20年7月に規制委の審査に合格したものの、耐震評価の基になる地盤モデルの作り直しが必要になるなどして完成に至っていない。核燃サイクルを巡っては、再処理待ちの中間貯蔵施設(同県むつ市)が9月にも初めて燃料を受け入れる。県・むつ市・事業者の3者は保管を『最長50年』とする安全協定を結んだが、燃料の搬出先と想定される再処理工場が完成していないため、永続的な貯蔵になるのではないかという懸念が出ている。」
私は、上関町に中間貯蔵施設の計画が浮上して、青森県六ケ所村の日本原燃のPR施設を見学し、再処理工場を近くで視察しました。
視察したことも受けて、過去の議会で、青森県の核燃料の再処理工場が完成していない中で、中間貯蔵施設に保管された使用済み核燃料の行き先がなくなるのではないかという趣旨の質問をしました。
県は、現在は、あくまでも立地の可能性に係る調査が行われている段階であることを理由に、コメントせず、核燃料サイクルに関する問題は、国の問題と答弁しました。
県が主体的に、核燃料サイクルシステムの現状分析を避けている状況です。
中国新聞が今夏、上関町民に対する中間貯蔵施設に対するアンケート結果を公表しました。アンケートの結果は、賛否が拮抗するものでした。
その上で、反対の理由の一番は、「核燃料サイクルが実現せず、長期貯蔵されるリスクがある」でした。
県は、仮にこの計画が進められ、知事同意が必要な国からの交付金を受けるかどうかの段階で、中間貯蔵施設に対する県の見解を明らかにするのかも知れません。
その時は、すでに中間貯蔵施設に対して、上関町が同意し、計画が推進される段階だと思われます。
計画段階の今だからこそ、県は、核燃料サイクルを主体的に評価し、主体的に、計画の是非について発言すべきだと思います。
青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場の完成目標が、延期されました。延期は、27回目です。この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
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