議員日誌

内田樹さん

 今朝のしんぶん赤旗日刊紙に、日本共産党の小池晃副委員長と思想家・武道家で神戸女子大学名誉教授の内田樹さんとの懇談の様子が報道されていました。

 内田さんは、「自衛隊員は戦後70年ひとりも殺していない。米軍の帰還兵さえ多くの精神障害を来しているなか、日本人が戦場に行き、殺す側になったらどうなってしまうのか。」「100年近い歴史をもつ日本共産党は政党として成熟し、いい仕事をしている。ぜひ野党共闘をすすめて政権交代してほしい。そして国民連合政府の実現を。」と述べたと報道されています。

 私は、今、内田樹さんと釈徹宗さんとの共著「日本霊性論」を読んでいたところなので、内田樹さんが、日本共産党に激励の言葉を寄せていただいたことにとても感激しました。

 私は、宇部市PTA連合会会長などで教育に携わっていますが、教育を「集団の存続のための柱」として考えるとの指摘に大きく頷きました。

 内田さんはこの本の中で、「現代のっ教育についての議論を聞いていて強い違和感を覚えるのは、教育の受益者は『子ども達自身』であることを当然のことのように人々が話していることです。」と述べ、「集団を支えるだけの見識と能力を備えた『頼りになる次世代』を安定的に確保することが教育の目的です。」と指摘しています。

 内田さんは、「教育が教育を受ける人間の自己利益を増大させるためだけであったとしたら、学校教育に税金を投じる理由がなくなるからです。」とも問題提起しています。

 そして、内田さんは、「学びというのは自分の手持ちの価値観ではその価値を考量できぬもののうえに踏み入ることです。具体的な知識や技術を学ぶことではなく、『自分にはそれが何を意味するかわからないもの』に敬意と好奇心を以って接近する作法を学ぶことです。『学ぶ』とは『学び方を学ぶ』ことです。」と最後に書いています。

 内田さんは、「日本の学術がひどいことになったのは、市場原理が導入されたせいです。すべての学術の価値が最終的にどれだけの貨幣をもたらすかを基準に査定されている。この研究はいくらの儲けをおたらすのか。それが最優先で配慮される。」とも述べています。

 日本の教育が学術研究に対する内田さんの慧眼に敬服しています。

 その他、この本には様々な示唆をいただきました。

 武道の末席にいる私として、内田さんが、武道家という点でも魅かれます。

 人生の師の一人として、これから内田樹さんから多くのことを学んでいきたいと思います。

 少しづつこれからも内田さんの著作を読み進めていきたいと思います。

 そして、内田さんの講演を聞いてみたいと思うようになりました。

 是非、山口県に内田さんをお呼びする機会を設けたいと考え始めました。

 内田樹ファンの皆さん、内田先生の講演会を県内で開きませんか。

 ご意見をお聞かせ下さい。

 

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