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県は、長生炭鉱水没事故の犠牲者の遺骨収集を国を訪問し要望すべき

 1月9日、朝日新聞は、長生炭鉱犠牲者の遺骨収集について次のように報じました。
 「太平洋戦争中に水没事故が起きた長生炭鉱(山口県宇部市)に残る遺骨の収集をめざし、市民有志が今月末、潜水調査を再開する。戦後80年の今年、遺族の悲願をかなえようと意気込む市民側に対し、行政側は遺骨収集に及び腰だ。事故発生は、1942年2月3日。宇部市沖の長生炭鉱の天井が崩れ、日本人と朝鮮半島出身者の計183人が死亡した。発生直後に坑道が閉じられ、風化した事故に脚光を当てたのが、市民団体『長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会』(刻む会)。昨年9月、当時の関係者らの証言をもとに坑道につながる坑口を発掘すると、水中探検家の伊佐治佳孝さん(36)が潜水調査に着手した。昨年10月末の調査では、伊佐治さんは沖合約200㍍先まで潜ることに成功した。今月末からの再調査では、事故現場に向けて、さらに潜水して遺骨の発見をめざす。伊佐治さんは『遺骨が見つかる可能性は高いのではないか』と話す。遺骨の収集に向けて、刻む会は調査の安全を期すために坑口の補強工事を検討している。こうした資金を捻出するため、昨年12月から2月15日までクラウドファンディング(CF)を行っている。一方、行政側の動きは鈍いままだ。『遺骨は海底の坑道に埋没していると考えられるが、埋没位置などが明らかではなく、調査・発掘について、安全性に懸念がある』昨年12月の参院厚生労働委員会。社民党の大椿裕子氏から、刻む会主導の調査について問われた福岡資麿・厚生労働相はこう述べ、『実地調査という実務に照らして対応可能な範囲を超えている』と続けた。戦中・戦後に日本で亡くなった朝鮮人労働者の遺骨の調査は、厚労省の人道調査室が担当する。2005年に日韓両政府が合意した原則に基づき、遺骨の所在を調べたり、朝鮮人の遺骨かどうかを確認したりする実地調査を行ってきた。福岡氏の答弁は、遺骨の所在が不明なことや安全面などを理由に、実地調査を否定したものだ。同じ質疑で、大椿氏は長生炭鉱の犠牲者を『戦没者』としてきし、遺骨の収容を『国の責務』と定めた戦没者遺骨推進法の適用を求めた。これに対し、福岡氏は推進法の定義では『戦没者』に該当しないとして、『同法における遺骨収集の対象にならない』との認識を示した。同じころ、山口県議会では、共産党会派の藤本一規県議(宇部市選挙区)が県に対し、遺骨収集を国に要望するよう求めた。しかし、県の担当者の答弁はつれなかった。『(国に要望する)予定はありません。『刻む会』の要望などを適切に国に伝えていく』長生炭鉱が立地していた宇部市も、国や県と同じように、遺骨収集に向けた調査を主導する姿勢に乏しい。『あくまで遺骨収集は国家間の問題として、政府が対応している案件のため、地方自治体は関与できないことになっている』篠崎圭二市長は、今月7日の記者会見で、刻む会の再調査で遺骨が見つかった場合の対応を問われ、05年の日韓合意を念頭に『国家間の問題』を強調した。そのうえで、篠崎氏は『国と県と歩調を合わせながら対応していく。国の方針が決まれば、しっかりと市としても対応したい』と述べた。刻む会は、CF(https://for-good.net/project/1001424)を呼びかけるメールにこうつづっている。『たとえ政府がやらなくても、市民の力でやり抜く力があってこそ、政府を動かせると考えています』」
 この記事に、私の名前があることは光栄です。
 その上で、11月県議会で私の質問に、部長が「『刻む会』の皆様などからの御要望を適切に国に伝えてまいります」という答弁がどのように履行されたのか明後日にも担当する国際課に確信してみたいと思います。
 11月県議会の際に、資料を示しましたが、県は、2018年には2回、厚生労働省の人道調査室を訪問して、「遺骨収集の要望」を伝えています。今年は、8月29日に、電話で国に「遺骨収集の要望」を伝えていることしていますが、9月・11月県議会後に、県が国に要望を伝えたとの報告が私には届いていません。
 コロナ禍が明けた中、県は、国を訪問し、「遺骨収集の要望」を行うべきです。
 今月31日の午後から、ダイバーの伊佐治佳孝さんが、坑口からの潜水調査を行われます。
 2月1日は、午前中に長生炭鉱水没事故83周年追悼集会が行われ、午後は、伊佐治さんによる潜水調査がお行われます。
 この日は、日本共産党国会議員団から、小池晃参議院議員(党書記局長)、仁比聡平参議院議員と、大平喜信元衆議院議員(衆院中国比例候補)が参加する予定です。
 2月2日の午前中に伊佐治さんの潜水調査が行われます。
 私は、長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会の運営委員の一人として行事の運営に当たります。
 県議会議員としても、しっかり、これら行事から学び、必要な発言を関係機関に行っていきたいと思います。
 長生炭鉱水没事故の犠牲者の遺骨を遺族に返還する問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

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