6月23日付 しんぶん赤旗「日曜版」は、訪問介護事業所の減少について次のように報じました。
「高齢者の在宅介護を支えてきた訪問介護事業所が2019~23年度の5年間で8648か所廃止されていたことが編集部の調査でわかりました。全国約3万6千カ所の約4分の1にあたる数が短期間で消えたことになります。厚生労働省は訪問介護事業所数が『増加傾向』だと宣伝しています。その裏では、サービス提供の効率が悪い中山間地域などの事業所が大量に廃止。都市部に新設された事業所に置き換わっているのが実態です。この5年間で4カ所から2カ所に半減した長野県南東部の飯島町。同町まで片道20キロ以上かけて伊那市から訪問介護を行っている上伊那医療生活協同組合・生協ヘルパーステーションみどり所長の筧登美子さんは『低い介護報酬のためにヘルパーの賃金や待遇は低く、深刻な人手不足が続いています。高齢者が高齢者を介護しているのが現状です』と訴えます。『住み慣れた自宅で家族と一緒に最期まで過ごしたいというお年寄りの願いに寄り添うことができません。実態を岸田首相は見て、知ってほしい』事業所の不足は同町だけではありません。全国で97市町村は訪問介護事業所ゼロ、269市町村は1カ所だけです。国は00年の制度スタート以来、訪問介護の基本報酬を低く抑えてきました。その結果、4割近くの事業所が赤字(22年度決算、厚労省調査)です。ところが、岸田政権は4月から報酬をさらに引き下げました。大軍拡を進める一方で、訪問介護事業所を廃止に追い込む政権の姿勢が問われています。」
5年間で廃止された訪問介護事業所8648カ所の内、山口県内では85か所が廃止されています。
廃止数に新設が追い付かず10年前(2017年を100とした22年の割合)に比べ減少したのは26都道県に及びます。山口県は97.4%です。
高齢者1万人あたり事業所数が10年前(2017年→22年)に比べ減少したのは、38都道県に及びます。山口県は、22年の1万人あたりの事業所数は8.1で、中国四国地方では、鳥取県に次ぎ低い数となっています。
衆議院厚生労働委員会は、5日、自民党を含む全会一致で「改定の影響について、訪問介護をはじめとする介護事業者等の意見も聴きながら、速やかにかつ十分に検証」することを求める決議をあげました。
厚労省がいうように、訪問介護事業所が増加している状況ではなく、山口県でも減少しています。
すぐに介護報酬引き下げを撤回し、地域の訪問介護事業所が経営していける報酬に改めるべきです。
この問題での皆さんのご意見をお聞かせください。
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