昨日、日本共産党・中国ブロック事務所主催の中間貯蔵施設に関する意見交換会が開かれました。
山口県と島根県の県議や市町議が意見交換を行いました。
私が最初に発言した内容は以下の趣旨です。
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中間貯蔵施設に関するこれまでの経過と私の問題意識について述べます。
8月2日、中国電力は、「上関町長島の当社所有地内において、使用済み燃料中間貯蔵施設の立地が可能かどうかを確認するとともに、具体的な計画の検討に必要なデータを取得する」目的で、半年程度、文研調査・地表地質調査・ボーリング調査等を行う意向を西上関町長に伝えました。また、中国電力は「関西電電力株式会社との共同開発を前提に今後、調査・検討をすすめる」としています。
上関町議会は、8日に全員協議会を18日に、臨時議会を開催しました。臨時議会で各議員が意見表明を行い反対3名、賛成7名という結果でした。
西町長は、臨時議会後「使用済み燃料中間貯蔵施設の設置については、具体的な計画をご提示いただいた後に判断するものであり、現時点では、町としてその是非の判断は行っていない」としながら、中間貯蔵施設設置に係る調査・検討を受け入れることを中国電力に伝えました。
8月26日に450人が集い「中間貯蔵施設」について原子力資料情報調査室の伴英幸さんを講師に「中間貯蔵施設とは何か」学びました。
伴さんは、冒頭、関西電力救済のための中間貯蔵施設だと述べました。
福井県議会では7月20日、「関西電力による使用済み核燃料仏搬出計画への対応に関する要望・意見書」が可決しています。
福井県は、使用済み核燃料の県外搬出を関西電力に求めてきました。関西電力は、6月12日、高浜原発で保管する使用済みMOX燃料・核燃料の一部をフランスで再処理する計画を福井県に説明しました。
意見書は「今回関西電力が搬出を計画する使用済み燃料は200㌧で、同社が福井県内に保管する燃料の5%に過ぎない。95%の使用済み燃料をどうするのか、計画地点も示さないまま『約束を果たした』とする同社の説明は契約履行の観点から見てもおよそ成り立つものではなく、福井県民の同社に対する信頼も大きく毀損しかねない発言だ」と関西電力を厳しく批判した上で、国に対し「中間貯蔵施設の課題を事業者任せにすることなく、国として主体的に取り組むよう要望」しています。
福井県で意見書が採択されたわずか12日後の8月2日、中国園力は、上関町に対し、中間貯蔵施設設置に向けての調査を行う意向を伝えたのです。意見書採択の28日後の8月18日に、上関町長は、中国電力に調査の実施を了承する回答を行ったのです。
福井県が県是として、県外搬出を主張している使用済み核燃料をなぜ、山口県内で受け入れなければならないのか、この一点でも今回の問題を冷静に考えていかなければならない重大問題だと思います。
福井県議会の意見書にあるように、中間貯蔵の問題は、国が責任をもって対応すべき問題です。
その他、中間貯蔵施設に貯蔵される使用済み核燃料の放射能の危険性に対する問題があります。
また、核燃料サイクルが破綻している中、上関町が使用済み核燃料の最終処分場になるという問題があります。
更には、上関町に巨大な使用済み核燃料を保管したキャスクの搬入港が建設され、搬送する巨大な道路が建設されることが想定される大きく自然が壊されるという問題が想定されます。
上関町には、調査に同意したことで年間1.4億円の交付金が交付されます。
この同額の交付金が山口県にも交付される可能性があります。
更に、県知事が中間貯蔵施設の設置に同意すれば、交付金は、年間9・8億円に跳ね上がります。中国電力の事前調査は、来春にも終了しますので、山口県知事が、設置にいつ同意するのかも注目されます。
中間貯蔵施設は、上関町の問題だけでなく、山口県政にも直接的に関わってくる重大問題です。9月県議会では、この問題での村岡知事の責任を質していきたいと思います。
日本共産党山口県委員会として、8月3日、中間貯蔵施設に反対する声明を発出しました。今後とも、上関原発に反対する住民団体と連帯していく決意です。
日本共産党県議団としては、9月県議会が終了後、中間貯蔵施設のある青森県むつ市、再処理工場のある六ケ所村を視察する予定です。
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引き続き、中間貯蔵施設について調査を重ねていきたいと思います。
この問題での皆さんのご意見をお聞かせください。
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