9日のしんぶん赤旗日刊紙は、全国知事会と日本医師会が新型コロナウイルスの感染症法の扱いを5類に移行することに対し、共同声明を発表したと次のように報じました。
全国知事会(会長・平井伸治鳥取県知事)と日本医師会(松本吉郎会長)は8日、新型コロナウイルスの感染症法上の扱いが『2類相当』から『5類』に移行した後の医療体制に関する共同声明をまとめました。感染拡大に備え事前に病床を確保する医療機関に支給している『病床確保料』を、5類以降後も一定期間は続けるよう政府に求めました。声明では、従来コロナ患者を受け入れてこなかった医療機関も含め、5類になった後の体制が整うまで『一定の期間を要する』と指摘。それまでの間は、財政支援の継続を求めました。医療機関が行う感染防止対策に対する診療報酬加算についても同様に、一定期間続けるよう要請。現在は全額国費で賄われている新型コロナ患者の医療費について、自己負担の発生を前提としつつ『一定の公費負担を継続すること』も盛り込みました。平井氏は『一番重要なものは最後のとりでともいえる医療提供体制をどうしっかりと確保していくかだ』と指摘。国による支援継続の重要性を改めて強調しました。」
全国知事会と日本医師会が共同声明は以下の通りです。
・・・
新型コロナウイルス感染症の5類感染症への変更について
政府は、専門家の議論を踏まえ、5月8日から新型コロナウイルス感染症を感染症法上の5類感染症に位置付けることを決定し、これまで講じてきた各種の政策・措置について見直しを行うこととした。
現在、新規感染者数は全国的に減少傾向にあるものの、今後も感染が継続していくことが見込まれることから、医療費等の公費負担、入院・外来や宿泊療養等の保健・医療体制、基本的な感染対策など、十分な準備期間を設けた上で、財政措置を含め、激変を緩和するための適切な経過措置を講じながら、段階的に移行していく必要がある。
政府におかれては、国民や保健・医療の現場に混乱を生じさせず、国民の生命及び健康を守りながら円滑に移行させるため、現場の声を十分に踏まえた上で、万全の対策を講じていただくようお願いする。
〇 各種の政策・措置の見直しに当たって十分な準備期間を確保するとともに、段階的な措置の具体的な内容及び完全移行までのロードマップを早期に示すこと。
〇 医療機関の感染防御対策に対し必要な支援、診療報酬の加算等を一定期間継続するとともに、特に、これまで感染患者以外の診療を分担してきた医療機関にもさらなる理解・協力が得られるよう、丁寧な周知や十分な支援を行うこと。
〇 幅広い医療機関における入院患者の受け入れ体制が整備されるまでには一定の期間を要することから、当該体制が整うまではそれぞれの地域において必要な医療を提供することができるよう、急激に減らすことなく十分な数の病床を確保することとし、病床確保料等をはじめとした病床の確保のための支援を継続すること。
〇 高額な医療費について、他の疾病における費用負担との公平性等を踏まえつつ、受診控えにつながらないよう、現場の事務負担にも配慮しながら、一定の公費負担を継続すること。
〇 病病・病診連携による入院調整を円滑に行うため、新型コロナ患者の受入可能病床の状況を各都道府県内の医療機関で共有するための情報システムの構築等を政府において進めるとともに、感染急拡大時など自治体による入院調整を求める場合には、法的根拠を整理した上で具体的な対応方針を早急に示すこと。
〇 感染者数が非常に多く、後遺症と思われる症状を持たれる方が多いことから、治療や相談支援等の体制整備を行うとともに、診療報酬制度の拡充など後遺症外来を実施する医療機関への支援を行うこと。
〇 地方自治体の財政状況によって、医療機関の感染防御対策や病床確保等、必要な感染症対策に支障が生じることがないよう、国は、現在の財政措置を継続すること。
令和5年2月8日
全国知事会(新型コロナウイルス緊急対策本部)
会長(本部長) 平井 伸治
公益社団法人 日本医師会
会 長 松本 吉郎
・・・
全国知事会と日本医師会の共同声明で、新型コロナウイルス感染症が5類感染症になっても、病院への病床確保料や患者への公費負担を継続するよう求められていることを政府は重く受け止めるべきです。
引き続き、県民の命を守る立場で、発言を続けていきたいと思います。
新型コロナ対策に関し、皆さんのご意見をお聞かせください。
No comments yet.
コメント公開は承認制になっています。公開までに時間がかかることがあります。
内容によっては公開されないこともあります。
メールアドレスなどの個人情報は、お問い合せへの返信や、臨時のお知らせ・ご案内などにのみ使用いたします。また、ご意見・ご相談の内容は、HPや宣伝物において匿名でご紹介することがあります。あらかじめご了承ください。