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工業用水道にある大量の塩づけ資産 未事業化分、未稼働水、未契約水について質す

 私は、12月6日に一般質問で登壇しました。
 今日は、工業用水道事業について報告します。
 まず、未事業化分についてです。
 小瀬川第二期工水に3万2千㎥/日の未事業化分の水源があります。2012年度までに一般会計から企業局に未事業化分の企業債元利償還金とダム分担金を約155億円負担してきました。
 一般会計に移管した後、2020年度までに未事業化分の負担は約7億7千万円です。今後ともダム分担金年間4000万円の負担は続きます。
 私は、「この状況に対する県の認識を尋ね、利益を生まず、莫大な県財政の投入が続く未事業化分の解消が急がれるが、県の認識を」尋ねしました。
 松岡総合政策部長は「小瀬川第二期工業用水道事業は、県東部地域の中長期的な用水需要に対応することを目的に事業化を行ったものであり、現在は需要が伸び悩んでいますが、水は大変貴重な資源であることから、先行水源として保有し、将来の需要に備えることが必要と考えている。その利活用に向けては、庁内の『水資源対策推進協議会』にワーキンググループを設け、企業誘致による需要の開拓や小水力発電での活用、自然環境を維持・改善するための環境用水としての活用など、様々な方策の検討を行っているところだ。県としては、県民共有の財産である、この水資源について、引き続き、その利活用策を多面的に検討してまいる」と答えました。
 次に、未稼働水と未契約水についてです。
 現在、工業用水道事業には、未事業化分の4倍を超える14万5350㎥/日の未稼働水が存在します。私は①未稼働水に係るダム分担金と企業債元利償還金のそれぞれと合計額について②未稼働水の解消にどのような対応をとってきたかについて質しました。
 企業局長は「令和3年度までの累計で、ダム分担金が約22億5千3百万円、企業債元利償還金が約402億8百万円、合計で約424億6千百万円だ。これは、あくまでも計画給水能力に対する一部稼働の供給能力の割合から算出した会計上の数値であり、未稼働水に係る資産の多くは、現在、工業用水を提供するための施設として使用している。未稼働水の解消に向けては、大規模な新規受水企業の進出等が必要であることから、企業局では、企業立地関連部局と連携し、大都市圏でのプロモーションや営業活動を行うなど、用水型企業の誘致に取り組んできたところだ」と答えました。
 岩国・柳井地区の生見川工業用水には8万6300㎥/日の未稼働水があります。
 私は、「この大量の未稼働水をどう処理していくのか」質しました。
 企業局長は「岩国・柳井地区の生見川工業用水道は、臨海部で造成計画があった複数の工業団地の水需要に対応するため計画したが、団地造成が取り止めになるなどして、未稼働水が発生することとなった。解消に向けては、先程の答弁のとおり、企業立地関連部局と連携し、プロモーションや営業活動を行い、用水型企業の誘致に引き続き取り組んでまいる」と答えました。
 最後に、未契約水についてです。
 現在、工業用水道事業には、未事業化分の約5倍に及ぶ15万3180㎥/日の未契約水が存在します。未契約水は、10年前より3万8560㎥/日、増加しています。
 私は、「県は、未契約水の解消にどのような対応をとってきたのか」質しました。
 企業局長は「未契約水の増加は、社会経済情勢や産業構造の変化を受けた企業の撤退等に伴う受水量の減量によるものでだが、こうした減量分を補うため、企業局では、既存の受水企業や周辺企業の需要動向を把握するとともに、新規受水における支援制度を創設するなど、未契約水の解消に取り組んできたところだ」と答えました。
 防府地区の佐波川工業用水道と佐波川第二期工業用水道には合計7万9800㎥/日の未契約水があり、これは、県全体の未契約水の約半分を占めています。
 私は、「この防府地区の大量の未契約水を今後どう処理していくのか」質しました。
 企業局長は「防府地区につきましては、社会経済情勢の変化による企業の大量減量が相次ぎ、未契約水が発生した。解消に向けては、既存の受水企業や周辺企業の需要動向を把握し、新規受水における支援制度を活用した営業を行ってまいる」と答えました。
 工業水道事業に関わる問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
 

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