私は、9月28日に登壇し、「障害のある人もない人も共に暮らしやすい山口県づくり条例について質しました。
2014年、日本は、国連の障害者権利条約を批准し、昨年、障害者差別解消法が改正されました。これらを踏まえ県条例が今議会に提出されました。
私は、障害者当事者を中心に構成された団体「ILサポート Merry Merry」が、条例素案に対する要請を行った際に同席しました。
素案前文になかった、国連障害者権利条約の「趣旨を踏まえ」や「障害のある人が障害の有無にかかわらず分け隔てなく受け入れられるインクルーシブな考え方」などの言葉が盛り込まれたことは、障害者当事者団体の方々も「歓迎」しておられます。
一方、改善点もあります。7条2項に「県及び事業者は、障害者に対して障害を理由として障害者でない者と異なる不利益な取扱いをすることにつき不当な差別的取扱いに該当しない正当な理由があるときは、当該障害者に対し、その理由を説明し、理解を得るよう努めなければならない。」とあり、8条2項に「県及び事業者は、前項の意思の表明があった場合において、社会的障壁の除去の実施に伴う負担が過重であるため合理的配慮をすることができないときは、当該障害者に対しその理由を説明し、理解を得るよう努めなければならない」とあります。
私は、「これらの条文は、県及び事業者は『不当な差別的扱い』を行うことや『合理的配慮』を行わなくても良いという解釈を生む。他の都道府県に同様な記述はあるのか。不当な差別的取扱いを禁止し、合理的配慮を行うことを徹底する内容の条例とすべきではないか」と質しました。
弘田健康福祉部長は「まず、本県条例案の第7条2項及び第8条2項と同様の規定が他県の条例にあるのかについては、昨年5月の法改正後に制定した長野県の条例においても、同様の規定が見られる。次に、不当な差別的取扱いを禁止し、合理的配慮を行うことを徹底する内容の条例にするべきではないか、との質問について答える。これらの条項は、正当な理由のない差別的取扱いや合理的配慮の不提供を容認するものではなく、国のガイドラインに基づき、事業者と障害のある方の対話による相互理解を求めるものだ」と答えました。
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