ブログ

保健所が直接実施する濃厚接触者等の検査をリスクの高いものに絞る方針へ転換

 26日、「山口県新型コロナウイルス感染症対策本部」第35回本部員会議を開催しました。
 この中で、県の申請に応じて、国が、県内全域をまん延防止等重点措置区域に適用したことが報告されました。
 これを受けて、①飲食店等への営業時間短縮要請②PCR検査等の体制確保が行われることが報告されました。
 飲食店等への営業時間短縮要請については、先日、報告した通りです。
 PCR検査等の体制確保については、感染の不安のある方(無症状)への対応が拡充されます。
 県内19市町に窓口を設置している集中PCR検査は、1日あたりの検査能力を現行の1000件から3000件に拡充されます。
 薬局等での検査体制を現行の10カ所から17カ所に拡充されます。
 県内19市町の重症化リスクの高い社会福祉施設等向けの検査が、行われるようになります。
 対象は、入所系の高齢者・障害者施設等です。
 尚、通所系(デイ・サービスや保育園等)等は、感染拡大の恐れがあると保健所長が判断した場合に検査が実施されます。
 回数は、2週間に1回です。
 これら無症状者の方へのPCR検査等の体制拡充については評価したいと思います。
 慎重な検討が必要だと思うのは、第34回本部員会議で示された「濃厚接触者等の調査及び検査」に関してです。
 従前は、濃厚接触者を含め接触者を広く対象として、保健所が直接調査を実施し、検査は、保健所が全件直接実施していました。
 変更後は、濃厚接触者は、「同居者」及び「マスクなしで15分以上、1㍍以内で接触したことが明らかな者」となりました。
 調査方法について、クラスター化のリスクの高い施設関係者等については、引き続き、保健所が直接調査するが、保健所から依頼を受けた職場や学校等の管理者は、濃厚接触者名簿を作成し、保健所に報告することになります。
 検査方法としては、同居家族やクラスター化のリスクの高い施設関係者等については、保健所が直接実施しますが、上記以外の者は、検査キットの送付により対応することになります。
 26日のしんぶん赤旗は、神奈川県内の病院で感染症対応に追われている看護師のAさんのインタビューと神奈川県の検査体制の状況を次のように報じています。
 「神奈川県の場合、無料検査の結果が陽性だったときは『改めて医療機関を受診してください』としています。問題は、陽性者が医療機関を受診しないと、診断した医師が書く『新型コロナウイルス感染症発生届』を出してもらえないことです。『発生届』は、無料検査をしているPCRセンターや薬局で出すことはできません。医療機関への受診で陽性が確認された場合は、『発生届』が最寄りの保健所に提出されます。保健所は、感染者へ電話で連絡。症状や濃厚接触者などの聞き取り調査が始まります。Aさんは、無料PCR検査の判定が陽性でも医療機関に診てもらえず『発生届』を出してもらえない『発生届難民』が生まれていると指摘します。医療機関にかかれない陽性者がずっと行政から支援を受けられず、取り残されたままの事態になっているといいます。」
 県の担当者に問い合わせたところ、山口県は、濃厚接触者等の方が検査キッドの送付による方法で検査をした場合でも行政検査として保健所が関与しているので、神奈川県のように医療機関に「発生届」を発行してもらう体制ではないとのことでした。
 山口県では、引き続き「陽性放置」という状況が生まれないように状況を見守っていきたいと思います。
 1月13日、村岡知事は、新型コロナウイルスの陽性者の内、軽症と無症状者及び濃厚接触者は自宅待機を基本とするように方針を転換すると記者会見で発言しました。
 私は、「県は希望する患者と濃厚接触者の隔離先を責任もって確保すべき」とブログや議会報告に書きました。
 山口県内で「陽性放置」や「自宅放置」という状況が起きないように引き続き、状況を見守っていきたいと思います。
 第6波への対応と同時に、第7波以降を見据えて、療養・宿泊施設の更なる確保と保健所機能の拡充を図る必要があると感じます。
 県が、濃厚接触者の検査について保健所が直接実施するケースを限定する方針を示しました。
 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

トラックバック

コメントはまだありません

No comments yet.

コメント

コメント公開は承認制になっています。公開までに時間がかかることがあります。
内容によっては公開されないこともあります。

メールアドレスなどの個人情報は、お問い合せへの返信や、臨時のお知らせ・ご案内などにのみ使用いたします。また、ご意見・ご相談の内容は、HPや宣伝物において匿名でご紹介することがあります。あらかじめご了承ください。