人類史上初めて核兵器を違法化する核兵器禁止条約の発効が決まりました。
核兵器禁止条約の発効確定を受け、日本共産党の志位和夫委員長は、25日、次の談話を発表しました。
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核兵器禁止条約の発効の確定を心から歓迎する
2020年10月25日 日本共産党幹部会委員長 志位和夫
一、2017年7月に国連会議で採択された核兵器禁止条約が10月25日未明(日本時間)、批准国50に達し、条約の規定により90日後に発効することが確定した。
核兵器禁止条約は、核兵器の非人道性をきびしく告発し、その開発、実験、生産、保有から使用と威嚇にいたるまで全面的に禁止して違法化し、核兵器に「悪の烙印」を押すとともに、完全廃絶までの枠組みと道筋を明記している。人類は、国連総会の第一号決議(1946年1月)が原子兵器の撤廃を提起して以来、初めて、画期的な国際条約を手にすることになる。
これは、広島・長崎の被爆者をはじめ「核兵器のない世界」を求める世界の圧倒的多数の政府と市民社会が共同した、壮大なとりくみの歴史的な到達である。日本共産党は、核兵器廃絶を戦後一貫して訴え、その実現のために行動してきた党として、心から歓迎する。
一、この到達は、核兵器固執勢力、なかでも米ロ英仏中の核保有5大国が、核兵器の近代化を進め、「対立」する米中も一致して禁止条約を非難する共同声明を繰り返し発表するなどの敵対・妨害を乗り越え、築かれたものである。
発効する禁止条約は、核保有国をいっそう政治的・道義的に包囲し、追いつめるものとなり、核兵器廃絶へ向けた動きに弾みをつける画期的な貢献となるだろう。
来年に予定される核不拡散条約(NPT)再検討会議において、核兵器禁止条約という新たな国際規範を力に、核保有国に対して、「核軍備縮小・撤廃のために誠実に交渉を行う」義務(NPT第6条)と自らが世界に約束した「核兵器の完全廃絶」(2000年NPT再検討会議)の実行を迫る、国際的な世論と運動を発展させることが、いよいよ重要となっている。
一、日本政府が、禁止条約に背を向け続けていることは、唯一の戦争被爆国としてきわめて恥ずべきことである。米国との軍事同盟に参加する20カ国の元首脳、国防相、外相経験者の共同書簡(9月21日)は、核兵器が安全保障を強化するという考えは危険で誤りだと強調し、禁止条約が世界の多数派に支持される「希望の光」であるとのべ、それへの参加を各国指導者に呼びかけた。
日本政府は従来の態度をあらため、すみやかに条約を署名し批准すべきである。日本共産党は、市民と野党の共闘を発展させ、条約に参加できる新しい政府をつくるため、全力をつくす。
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昨年の11月県議会で、日本共産党の木佐木県議の核兵器禁止条約に関する質問に対して、村岡知事は、次のように答弁しました。
「政府は、核兵器禁止条約に参加せず、核兵器の廃絶に向けて、核兵器国と非核兵器国の協力のもとに現実的・実践的な取り組みを行うこととしています。私は、核兵器の廃絶自体は、これを強く願っているところですが、核兵器のない世界に向かっていくための手法については、国においてしっかり検討して進めていただきたいと考えています。このため、私としては、こうした国の取り組みを尊重する立場に立って、現時点では、ヒバクシャ国際署名への署名は考えていません。また、核兵器禁止条約については、国の専管事項である安全保障とも密接にかかわるものであることに加え、現在、国では条約の参加という手法によらず、核兵器廃絶に向けた取り組みを進めることとしていることから、国に対して条約への署名と批准を働きかけることは考えていません。」
核兵器禁止条約の発効確定の今日、村岡知事の答弁を読むと、改めて、知事が、ヒバクシャよりも、国に忖度ししている姿が鮮明です。
山口県は、被爆者の方が、全国で三番目に多い県です。知事は、被爆者の方々の立場に立ち、条約発効確定を受け、国に、条約への署名を求める時です。
この問題は、来る11月県議会の争点の一つになると考えています。
核兵器禁止条約が発効しました。皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
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