議員日誌

新型コロナウイルス対策で必要な医療提供体制について

 宇部市内の中堅病院の院長から3月19日の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の「分析と提言」の山口県での具体化について指摘を受けました。

 専門家会議は、今後の見通しについて「もし大多数の国民や事業者の皆様が、人と人との接触をできる限り断つ努力、『3つの条件が同時に重なる場」を避けていただく努力を続けていただけない場合には、既に複数の国で報告されているように、感染に気付かない人たちによるクラスター(患者集団)が断続的に発生し、その大規模化や連鎖が生じえます。そして、ある日、オーバーシュート(爆発的患者急増)が起こりかねないと考えます。」

と指摘しています。

 この文中にある「3つの条件が同時に重なる場」とは①換気の悪い密閉空間、②人が密集している、③近距離での会話や発生が行われるという3つの条件が同時に重なった場です。

 その上で、専門家会議は、「この感染症による死者を減らすために、まずは各地域で初期に考えられる感染者数、外来患者数、入院患者数、重篤患者数に応じた医療供給体制が整えられるよう、この感染症を重点的に受け入れる医療機関の設定や、重点医療機関等への医療従事者の派遣、予定手術、予定入院の延期等できうるかぎりの医療供給体制の整備を各都道府県が実施することが早急に必要と考えます。」

 私がお会いした病院長は、「専門家会議での上記部分を山口県でどう具体化しているのか」と私に指摘されました。

 病院長は「地域の医療供給体制の具体化を県下各医療圏毎に行う必要がある」とも指摘されました。

 ここで山口県の新型コロナウイルスに対する医療体制を振り返ってみましょう。

 県民は新型コロナウイルスの相談を各健康福祉センター及び本庁健康増進課(下関市は保健所)に行います。

 相談の結果、外来の受診が必要と判断された場合、帰国者・接触者外来を受診します。

 この外来は、当初14カ所でしたが、18カ所に増やされました。

 外来で、PCR検査が必要と診断され、検体採取を行った場合、県環境保健センターで検査を実施します。

 このPCR検査の体制は、一日最大30検体だったものが、現在60検体に増やされました。

 PCR検査で陽性だった患者さんは、県内4病院40床の感染症指定医療機関に入院することになります。

 ここまでの体制が一部拡充されていますが、専門家会議での指摘を受けて、更なる拡充の検討が必要だと思われます。

 更に、専門家会議は、「この感染症を重点的に受け入れる医療機関の設定」などを行い、「できうるかぎりの医療供給体制の整備」を「都道府県が実施」することを求めているのです。

 私は、この部分の県の検討状況について本日、担当者から一定の回答を受けました。

 担当者は、「ご指摘の専門家会議の提言を受け、現在、医療圏毎に『この感染症を重点的に受け入れる医療機関の設定』を行うべく、検討に入ったところである」と答えました。

 昨夜の小池東京都知事の記者会見でも、この点での医療体制の構築を急いでいるとの内容もありました。

 山口県で、「この感染症による死者を減らすための初期に考えられる」医療体制の構築が急がれます。

 専門家会議の提言が山口県の各医療圏で具体化されるよう引き続き、私も注視していきたいと思います。

 新型コロナウイルス感染症対策について、日本共産党山口県新型コロナウイルス対策本部としても近く、県に申し入れを行う予定です。

 引き続き、新型コロナウイルス感染症対策に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

 本ブログトップページの「意見募集」のバナーから私に直接、メールを送ることが可能です。

 皆さんのご意見をお待ちしています。

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