議員日誌

病院再編の検証延長

 厚生労働省による公立・公的病院の再編問題について、17日付しんぶん赤旗日刊紙は、次のように報じました。

 「厚生労働省は16日までに、全国約440の公立・公的病院に要請していた再編統合の検証期限を事実上延長する通知を、都道府県知事あてに出しました。統廃合を行わない場合は3月末までに結論を出すよう求めていましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のために対応したと説明しています。厚労省は昨年9月、再編統合の議論を求める公立・公的病院の実名を公表。今年1月には公表時のデータを精査して約440病院を対象にした修正版リストを都道府県に示し、議論を進めるよう正式に要請していました。各県に複数ある調整会議は、決定済みの対応方針を見直すため改めて会議を開くことになります。そのため、通知では、感染拡大防止へイベントなどの中止・延期を要請している政府方針に『歩調を合わせ』ると明記。原則3月末までとしていた検証期限は『改めて整理のうえ通知する』として、事実上延長することを示しました。ただ、再編統合を伴う際は9月末までとした検証期限については触れていません。さらに、関係者との意見調整や、病床削減を進める地域医療構想の実現に向けた『重点区域』への申請の検討などは『可能な限り進める』よう求めています。厚労省の検証要請をめぐっては、機械的な一律基準で名指しした手法に批判が殺到。多くの医療関係者が同省の意見交換会で、『将来性はないとされ、看護師の引き抜きが始まった』『医師不足で困っているのに、足かせだ』と実害が出ている窮状を語りました。病院名リストの撤回・医療体制の拡充を求める声が相次いでいます。」

 私は、2月県議会で、地域医療構想について次のような質問をしました。

 「再検証の対象とされた病院が策定し、地域医療構想調整会議で合意された各医療機関の2025プランは尊重されるべきと考えるが見解を伺う。」

 この質問に中野健康福祉部長は、「調整会議では、これまでも2025プランを中心に協議してきましたが、地域医療構想の実現に向け、今後は、将来を見据えた、構想区域全体の医療供給体制についての議論の活性化が必要と考えています。県としては、地域医療構想の推進は、これまで同様、医療機関相互の協議と自主的な取組を基本として進めてまいります。」 

 これまでの地域医療構想調整会議で合意された各医療機関の2025プランこそが、医療機関相互の協議と自主的な取組を基本として出された結論です。

 県は、「自主的な取組を基本」と述べる一方で、「将来を見据えた、構想区域全体の医療供給体制の議論の活性化が必要」と更なる検証を進めようとしています。

 議論の活性化の一つが病院の再編統合ならば、それは、自主的な取組と言えるでしょうか。今後とも必要な発言を行っていきたいと思います。

 私は、二つ目に次のような質問を行いました。

 「再検証の対象とされた病院に対し、今年9月までに機能転換、ベット数縮減などの計画の具体的方針を示せという厚生労働省の乱暴極まる方針の撤回を、県は求めるべき」

 中野部長は、こう答えました。

 「これまで全国知事会を通じて、国に対し、地域医療構想の実現にあたっては、関係者間で丁寧な議論を行った上で取組を進めていくことなどを要請しているところです。」

 県が厚生労働省に求めているのは、「丁寧な議論」であり、方針の撤回ではありません。

 私は、引き続き、必要な発言を県に行っていきたいと思います。

 公的・公立病院のいくつかは、「帰国者・接触者外来」を担っていると思われます。

 新型コロナウイルスで国民の健康に不安が広がっている今、公的・公立病院の役割を再評価すべきです。

 厚労省は、3月末までとする方針の延長だけでなく、9月末までとする方針を撤回すべきです。

 そして、病院名のリストを撤回し、公的・公立病院の医療体制の拡充こそ行う時です。

 厚労省が、病院再編の検証を一部延長したとの報道があります。

 病院再編に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

 

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