議員日誌

普天間代替「削除」に波紋

 昨日の山口新聞は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡り、次のように報じました。

 「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、米海兵隊が機種別の配備運用計画や基地建設に関する内容をまとめた2019年の航空計画で、18年版では項目を設けていた『普天間代替施設』に関する記載を見送ったことが波紋を呼んでいる。『移設計画は既に確立しており、状況が変化したとの意図はない』とするが、県関係者は埋め立て予定海域の軟弱地盤が問題化し、移設時期が見通せなくなったためではないかと指摘する。『新基地は早期に完成しないと判断したということではないか』。玉城デニー知事は4月、日本記者クラブの記者会見で、記載見送りについてこう指摘した。辺野古移設を巡っては埋め立て予定海域東側に軟弱地盤の存在が判明し、地盤改良の工事が必要となっている。防衛省は3年8カ月の工期がかかると試算。これまでも訴訟の影響などで工事は度々中断し、普天間の返還はさらに遅れる可能性がある。関係者によると、政府は数カ月の工期短縮を目指した上で、年内にも県に設計変更を申請する。ただ、玉城氏は認めない意向で、その場合政府は違法確認訴訟など法的対抗措置に踏み切る方針だ。工期を一定程度短縮できたとしても、全体として完成の長期化は避けられない。日米両政府は、普天間の返還時期について『22年度またはその後』としている。ただ、海兵隊は19年度版の航空計画で、辺野古の新基地は記載を見送りながら、普天間については28米会計年度(27年10月~28年9月)までの使用を明記している。日本政府関係者は『米側の公式な発表ではなく、あくまで海兵隊独自の見解だ』と主張するが、県関係者は『今後10年近くも普天間を使うのであれば、一日も早い危険性除去のためには辺野古移設が唯一の解決策だとする政府の理論は破たんしている』と批判する。」

 長々、米軍普天間飛行場の辺野古移設についての記事を引用したのには理由があります。

 山口県は、米軍岩国基地問題に対する基本スタンスの一つとして次のように言ってきました。

 「普天間基地移設の見通しが立たないうちに、空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることは認められない」

 先に引用した記事は、まさに、「普天間基地移設の見通し」が立たないことを米政府が認めた事実を書いたものです。

 基本姿勢には、「FCLP実施は容認できない」があります。

 5月7日には、岩国基地で光学装置を使った実質的なFCLP訓練が行われました。

 基本姿勢には、「今以上の機能強化は容認できない」があります。

 空母艦載機部隊移駐後の岩国基地の騒音は、住民にとって耐えられないものとなっています。

 今、空母艦載機部隊は受け入れられないとして県民に対してして示した県の「基本スタンス」「基本姿勢」がことごとく崩れている様が私たちの眼前に広がってきています。

 県は、「基本スタンス」「基本姿勢」に立って、改めて日本政府と米側に抗議すべきです。

 そして、「基本スタンス」「基本姿勢」から空母艦載機部隊の岩国配備の撤回を日本政府と米側に求めるべきです。

 普天間基地の辺野古への移設が見通せない状況となってきました。

 皆さんはこの状況をどのようにお考えですか。ご意見をお聞かせ下さい。

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