今朝の読売新聞は、「米軍岩国基地(山口県岩国市)への空母艦載機部隊の移駐計画を巡り、岩国市議会は31日、全員協議会を開き、各議員が移駐の受け入れについての意見を述べた。読売新聞が全員協議会後に会派代表らに受け入れの賛否を尋ねたところ、8会派中5会派(計25人)は、騒音対策などの条件付きを含めて容認の姿勢を見せ、残り3会派(計7人)は反対した。福田良彦市長は容認が多数を占めた市議会の意向を重視。6月2日に開会する市議会定例会の一般質問などを踏まえた上で、最終日の23日に容認を表明する見通しだ。」と報じました。
読売新聞は昨日、1面トップで「艦載機移駐 岩国市容認へ」の記事を掲載しており、私は、艦載機移住を促進する報道姿勢を感じざるを得ません。
岩国市の「基地政策の基本姿勢」にはこう書かれています。
「岩国市は、米軍基地が所在する自治体として、これまで国の安全保障政策を尊重し、基地の安定的な運用には協力してきており、その蘊奥に当たっては、住民が安心して安全に暮らせる環境を確保されるよう、国及び米軍に対し引き続き細心かつ最大限の配慮を求めるものである。従って、基地機能が変更される際には、その影響により、周辺環境が現状より悪化することとなる場合及び十分な安心・安全対策が講じられると認められない場合には、これを容認できないという立場を基本姿勢として堅持する考えである。また、激しい騒音をもたらすNLPについては、岩国基地での実施は容認できない。」
岩国市の基地政策の基本姿勢に「基地機能の強化は容認できない」があります。
昨日の読売新聞の報道に艦載機部隊移駐「完了後の岩国基地の所属機は計約120機となり、嘉手納基地(沖縄県)と並ぶ在日米軍航空部隊の一大拠点となる。」とあります。
そもそも、岩国基地の戦闘機の数が一気に倍になるのに、基地機能強化ではないので容認するという岩国市の説明は、あまりにも住民の命を軽視していると言わなければなりません。
また、NLP(夜間離着陸訓練)が岩国基地で行われない保障は確立したのでしょうか。
約束であった岩国基地近くでの恒常的な訓練施設は出来ていません。
現時点で、岩国基地でNLPが実施されないので容認との岩国市の説明も、住民の命の軽視と言わなければなりません。
空母艦載機部隊の移駐にあたり、高知沖と北浦沖が米軍の新たな訓練空域になろうとしています。
艦載機部隊が、艦載機としての練度を高めるために、岩国基地から頻繁に、四国や山口県上空を飛行して訓練空域に向かうという新たな負担も明確です。
広島県や島根県や岡山県などでは、現在でも低空飛行訓練が大きな問題になっています。
空母艦載機移駐により低空飛行の回数が増えるのではないかと心配の声が上がっています。
また、鳥取県の航空自衛隊美保基地に空中給油機が配備されようとしています。
先日私が参加した日本共産党中国ブロックの中国四国防衛局との交渉では、自衛隊機から米軍機への給油もあり得るとの回答でした。艦載機部隊と自衛隊機との関係も深まることが予想されます。
更に、岡山県の自衛隊日本原演習場を米軍岩国基地部隊が使用したい旨が関係自治体に伝えられているという問題です。
訓練にオスプレイが参加するのではないかとの懸念が広がっています。
こう見てきますと、岩国基地に空母艦載機部隊が移駐することは、岩国市とその周辺の山口県だけで決めていいのかという疑問が湧いてきます。
艦載機部隊の岩国基地移住は、中国地方の山口以外の4県や四国4県などの住民にも重大な影響を与える大問題です。
来月からスタートする艦載機部隊の移駐を前提に、岩国市と山口県だけの判断で移駐を決定していいのでしょうか。
冒頭の読売新聞の報道が誤報となるような、大きな住民運動を展開していきましょう。
岩国市やその周辺で基地問題に取り組んでいる住民運動を支援し、空母艦載機の岩国移駐をストップさせましょう。
空母艦載機部隊が来月から岩国基地に移駐されようとしています。皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
No comments yet.
コメント公開は承認制になっています。公開までに時間がかかることがあります。
内容によっては公開されないこともあります。
メールアドレスなどの個人情報は、お問い合せへの返信や、臨時のお知らせ・ご案内などにのみ使用いたします。また、ご意見・ご相談の内容は、HPや宣伝物において匿名でご紹介することがあります。あらかじめご了承ください。