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「この世界の片隅に」

 あけましておめでとうございます。

 今朝は、宇部市の最高峰=荒滝山でご来光を仰ぎました。

 午後からは、受験生の三男を自宅に残し、妻と次男と長女と私で、片淵須直監督のアニメ映画「この世界の片隅に」を観ました。

 この数年観た映画の中で私のベストと言っていいほどの映画でした。

 県内では、防府市内の映画館で上映中ですので、是非、一人でも多くの方に観ていただきたい映画です。

 私が一番印象に残ったのは、主人公のすずの嫁ぎ先に、海軍に入隊した哲が訪ねてくる場面です。

 哲がすずに、「すずはこのまま普通でいてくれ」と言います。

 映画のパンフレットで主人公のすずを演じたのんさんが「戦争は怖いという気持ちは今も変わらないです。前は得体のしれないものだから怖かったけど、この作品を通して戦争は普通の日常生活にいきなり入ってきたんだと知りましたし、そんななかでもしっかりと生活をしようとするすずさんっていいなと思いました。」「普通の生活、普通に生きることの大切さに胸をつかまれる作品です。周作さん(すずの夫)との痴話喧嘩やホッとするラストシーンなど、普通の生活を描いているところが私は大好きなので、そこに共感していただければ嬉しいです。」と語っています。

 日常生活にいきなり入る戦争だと分かる作品だからこそ、涙の流れるし、力も沸いてくる作品です。

 私は、この映画を観終わって、憲法12条を思い起こしました。

 「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。」

 戦争で失ったものの大きさを認識し、制定されたのが日本国憲法です。

 私たちの日常を守るためには、私たちの「不断の努力」が必要なのです。

 この作品は、私たちに「不断の努力」を行う力を与えてくれるものです。

 私にとって、これから先の人生に大きな影響を与える作品が「この世界の片隅に」でした。

 私たち家族の絆を深める作品ともなりました。

 最後に重ねてのお願いです。一人でも多くの方に、映画館で観ていただきたい映画が「この世界の片隅に」です。

 原作者のこうの史代さん、監督の片淵須直さん、素晴らしい作品をありがとうございました。

 「この世界の片隅に」をご覧になった皆さん、感想をお聞かせ下さい。