議員日誌

「その女アレックス」を読み終えました。

 2015年本屋大賞翻訳小説部門第一位、ピエール・ルメートルの「その女アレックス」を読み終えました。

 購入して、二日で読み終えました。

 小林節先生の講演会の事務局長などで、おの1週間バタバタでしたが、少しゆったりした二日間を過ごしました。

 その間、この本に没頭していました。

 この本の訳者である橘明美さんがあとがきで「この作品を読み終えた人々は、プロットについて語る際に他の作品以上に慎重になる。それはネタバレを恐れてというよりも、自分が何かこれまでとは違う読書体験をしたと感じ、その体験の機会を他の読者から奪ってはいけないと思うからのようだ。」と書いていますが、まさに、とにかく読んでみてほしい本です。

 文庫本の最後にこう書かれています。

 「おまえの死ぬのが見たい-男はそう言ってアレックスを監禁した。檻に幽閉され、衰弱した彼女は、死を直前に脱出を図るが・・・しかし、孤独な女アレックスの壮絶な秘密が明かされるや、物語は大転換を繰り返し、最後に待ち受ける慟哭と驚愕へと突進するのだ。」

 この本の特徴がよくまとめられた文章です。

 「慟哭と驚愕へと突進」。この感動を味わっていただいたいと思います。

 ミステリー小説としても社会問題を扱った小説としても橘さんが言われる「自分が何かこれまでとは違う読書体験をした」感じで一杯です。

 テーマは重いのですが、読後感は良く、人に薦めたくなる作品です。

 訳者の橘さんのあとがきに「現在ジェームズ・B・ハリスの手で映画化が進められている。」とあります。

 どんな映画になるのかも楽しみです。

 フランスの作家、ピエール・ルメートルの作品で日本で出版されている作品は、この作品と「死のドレスを花婿に」のみです。

 今、「死のドレスを花婿に」を読んでいます。

 この文庫の最後には、「ソフィーの目の前に転がる男児の無残な死体。ああ、私はついに人を殺してしまった。幸福だった彼女の破壊が始まったのは数年前。記憶にない奇行を繰り返し、彼女はおぞましい汚名を着て、底辺に転落したのだ・・・。」

 今、75ページあたりです。ソフィーはどうなってしまうのでしょうか。これらの展開に大いに興味を惹かれます。

 急に、翻訳本のファンになりました。

 今後は、本屋大賞翻訳部門で過去入選し、文庫本になっている本あたりを読んでみようと思っています。

 2012年本屋大賞翻訳部門第一位、フェルディナント・フォン、シーラッハ著「犯罪」

 2015年本屋大賞翻訳部門第三位、アンディ・ウィアー著「火星の人」

 この辺りをこの夏、読んでみようと思います。

 翻訳本も文化や考え方の違いも学ぶことが出来、自分の世界が広がり、いいですね。

 翻訳本なら、どの本がお勧めですか。お教え下さい。

 

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