昨日のある会合で、地域のある団体の長を務めれおられる方から、「サンデー毎日の不破さんと中曽根さんの討論を読みましたよ。とても興味深かった」と声を掛けていただきました。
私も直接、サンデー毎日(7月19日号)を見ておかなければと思い、今日購入しました。
二つ興味深いところがありました。一つは、中曽根さんがマルクスの思想をどう見ているかです。
「マルクス主義の根底には『平等の思想』というような考え方がありますね。資本主義の中の『不平等的な要素』や『弊害』に対する指摘は非常に鋭いし、現実においても力があった」と中曽根さんは述べています。
中曽根さんは、更に旧制高校時代にマルクスを学んだことを語り「戦後の一時期、共産党が暴力革命に傾斜した印象が強く『おっかないものだ』と思いました。ところが、不破さんのような市民的で教養主義を備えた幹部が出てきて、その言論や行動で共産党のイメージを修正した。不破さんの活躍でソフト路線が確立され、共産党の支持率も上がった。『これは強敵が現れたな』と思いましたね」とも語りました。
もう一つ興味深かったのは、「核持ち込み」の密約文書についての中曽根さんの発言です。
中曽根さんは、密約そのものは「見たことがない」と発言しました。しかし、「『核を持たず、作らず、持ち込ませず』という政府の非核三原則については、その実態と形式的な表現や国会における答弁が、ある時代において乖離しているのは意識していましたね。安保条約の下、領海通過や一時寄港もあり得ると考えるのが常識でしょう。81年にライシャワー元駐日米大使『核武装した艦船が入港したり、領海を通過することはあり得る』と発言した時は『正直なこと言ったな』と思いました。米国の艦船が日本に入る時だけ核を外すなど考えられない」と核持ち込みを事実上認める発言を行いました。
マスコミでは、密約文書が大きな論争となっていますが、首相経験者のこの発言は、重みのあるものです。
ぜひ、皆さんもサンデー毎日をご覧下さい。
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