昨日、岩国基地周辺住民476人が、国を相手に米軍機飛行差し止めや騒音被害にたいする損害賠償を求めて山口地裁岩国支部に提訴しました。
訴状の中には、「米軍再編にともなう横須賀に配備されている空母艦載機部隊と普天間の空中給油機の岩国移転の差し止め」が含まれています。在日米軍再編に伴う同基地への米軍機の移転差し止めが含まれた訴訟は、全国初めてのようです。
さて、私は、2月県議会で、岩国基地問題を取り上げました。第一は、「恒常的な空母艦載機離着陸訓練施設」問題です。「ロードマップ」には、「2009年7月又はその後のできるだけ早い時期に選定することを目標とする」とされています。
私は、県に、「恒久的施設の選定が完了しないままでの厚木基地からの空母艦載機部隊の移転は認められないとの立場なのか」と質しました。
総務部理事は、「恒久的施設については岩国基地及びその周辺を設置場所としないことを既に確認している関係上、お尋ねの『恒久的施設の選定の完了』までを考慮することは考えておりません」と答えました。
私は、この理事答弁には納得できません。恒常的な夜間離着陸訓練施設の選定が完了しないまま、空母艦載機部隊が岩国移転に移転されることはあまりにも危険です。夜間離着陸訓練の岩国での実施の可能性が大きく強まります。県は、恒久的施設の選定状況を見極め、艦載機部隊を受け入れるべきかどうか判断することは当然です。
第二の問題は、ハリアー部隊の交代についてです。米軍岩国基地は、1月13日に、部隊交代で、ハリアー8機の部隊が着任したと発表しました。SACO最終報告では、「現在普天間飛行場に配備されている12機のKC-130航空機(空中給油機)を適切な施設が提供された後、岩国飛行場に移駐する。岩国飛行場から米国への14機のハリアー航空機の移駐は完了した」とされています。
当時、岩国基地に配備されていたハリアーは、20機で、残ったのは、6機と見るのが常識です。
私は、岩国基地に、ハリアー8機を保有する状態は、最終報告違反になるのではないかと質しました。その上で、事態が改善されないなら、KC-130の岩国配備は認められないとの県の態度を米側に示すべきだと迫りました。
総務部理事は、「現在、中国四国防衛局に対して事実関係の確認を要請している」「今後の国からの回答を踏まえ、基地周辺住民への影響等も勘案しながら、岩国市と連携して対処することを検討してまいりたい」と答えました。
私は、この理事答弁にも納得できません。両国間で公に決めた国際協定が、簡単に反故にされて言い訳がありません。県は、国際協定違反が明らかになれば、米側に、厳重に抗議することは当然です。住民への影響や岩国市の意向の尊重は当然ですが、現時点で「その場合は、厳重に抗議する」ことを、県が明言しないことは不可解でなりません。
私は、2月県議会の論戦を通じて、岩国市民の方々が、「空母艦載機部隊と空中給油機の岩国移転の差し止め」を求めるは当然だと感じます。
全国注視の「岩国爆音訴訟」が勝利するよう私も微力を尽くしたいと思いました。
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明石市議の永井俊作です。
教えてください。
岩国基地には、現在米軍と自衛隊の戦闘機がどのくらい配備されているのでしょうか。
厚木から59機、普天間から12機の移転がされようとしているのですね?
また、離発着訓練もされているのですか。
いままで、爆音裁判がされなかった理由は?
by 永井俊作 — 2009年7月18日 10:13 AM