18日、中国新聞は、「米空母艦載機移転に必要な米軍住宅について、岩国市が国から、米海兵隊岩国基地での民間空港再開を進める見返りに、同市の愛宕山地域開発事業跡地での建設了承を打診されていた」「市の内部資料で分かった」と報道しました。明らかになった資料は、15日に行われた「愛宕山地域開発等に係る市長協議と15日にあった市、県、県住宅供給公社の事務レベル協議の各報告書で、市都市計画課が作成したものとあります。
この報道を見たときに、正直「やっぱりか」という気持ちと同時に怒りが込み上げてきました。
この報道を受けて、昨日、山口県平和委員会が、県に協議内容の公表を申し入れました。対応した小松岩国基地沖合移設対策室次長は、「愛宕山開発事業の赤字解消に向け国に買取りを要請している跡地の4分の3について、現時点で国から回答はなく、米軍住宅という具体的な跡地利用を特定した打診もない」と説明したと山口新聞に報道されています。
県内に、県公社が保有する塩漬け土地は、きらら浜や宇部新都市など多数残されています。これらの土地を一刻も早く処分すべきことは当然です。しかし、県公社が保有する土地を県民の福祉を後退させることが目的の場合には売却してはなりません。きらら浜や宇部新都市の土地を早く売却するために、「用途を拡大しなさい」と私は過去の議会で質問したことはありますが、県公社が保有する土地ですから、売却先が無制限であってはならないのは当然です。
話を住宅供給公社が保有する愛宕山に戻します。赤字をこれ以上膨らませてはならない、早期に売却しなければならないことは当然です。しかし、急げば、急ぐほど、米軍住宅に転用されるリスクは高まります。売却だけを目的にすれば、事を誤ります。周辺住民は、米軍住宅には、反対なのです。県は、愛宕山の処分については、米軍住宅以外の目的で転用することを鮮明にすべきです。
そして、意思形成過程の情報であろうと、内部資料の存在が明らかになったものは、県議会を通じて県民に公表するのが県の責務です。問題の文書は市が作成したものだから公表できないというのなら、その会議に参加した県としての報告書を県議会に公表すべきです。
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