昨日、「念仏者9条の会・山口」主催の纐纈厚先生の連続講話「日本近現代史を読み解く」第4回「非常時日本と日本外交」が本願寺山口別院の会議室で行われ、参加しました。
昨日、勉強しのは、1930年代、日本がアジア太平洋戦争に突入する前夜の時代です。
纐纈さんは、「この時期に日本では、戦時体制が構築さえる前の準戦時体制が確立された。人々が戦争に動員されようとする時代だ。戦争法が成立して、共謀罪が提出さえようとする今日の状況に類似している。」と話しました。
「1935年、36年危機説」という時代がありました。
日本は、国際連盟を脱退し、1935年に発効します。
ワシントン・ロンドン両海軍軍縮条約が1936年に満了し、無期限の建艦競争の時代を迎えます。
その時代に日本では、「ソ連から帝都が空爆される」という危機感をあおる宣伝が盛んに行われました。
同時に、日本は大軍拡に舵を切っていきます。
これが「1935・36年危機説」です。
纐纈さんは、「今日、安倍政権は『アジアの安全保障環境が変わった』『中国が攻めてくる』などと言いながら軍事費を増大させている。1930年代中盤の時代と類似している。」と話します。
1930年代に「皇道派」と「統制派」が対立する時代がありました。
「皇道派」は直接、天皇が臣民を支配する政治を良しとするグループです。
纐纈さんは、「今の日本会議の考え方に通じる」と指摘します。
統制派は、立憲君主制を良しとするグループです。
統制派は、東条英機などを中心に実権を握り、対英米戦争へ乗り出していくことになります。
同時に、この時期に、思想弾圧が激しさを増します。
滝川事件、赤化華族事件などが起こるのがこの時期です。
纐纈さんは、「安倍政権が共謀罪を提出しようとしている。軍備を拡張しながら、思想弾圧を強めたこの時代に類似している」と指摘しました。
纐纈さんは、「日本は、『天皇制ファシズム』の時代となったが、ドイツは、『高度行政国家』となった。今日の安倍政権は、ヒットラーが率いた戦前のドイツの国家に類似している。」と指摘しました。
戦争に突入する時代を勉強しながら、この時代を繰り返してはならない決意を深めました。
この時代の勉強の一助にと、ロンドン海軍軍縮条約の前後を描いた中路啓太さんの「ロンドン狂瀾」を読み直そうと思っています。
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