24日、読売新聞は、直木賞を受賞した「藍を継ぐ海」の舞台であり、萩市見島を次のように紹介しました。
「第172回直木賞に選ばれた伊与原新さんの短編集『藍を継ぐ海』(新潮社)の作品で舞台になった山口県萩市の見島や島内の見島土について紹介する企画展が、同市江向の萩・明倫館ジオパークビジターセンターで開かれている。企画した同市の萩ジオパーク推進協議会は、『萩焼の原料でもある見島土のことを知ると、作品をより楽しく読める』と来場を呼び掛けている。見島が舞台の作品は短編集の第1話『夢化けの島』。かつて市の特産品・萩焼の原料として採取されていた『見島土』を女性研究者らが探すストーリーで、伊与原さんが2024年4月に市内の萩焼窯元を訪れた際、推進協議会の白井孝明専門員が案内する地元関係者が執筆に協力したという。同展は作品の直木賞受賞を記念して企画。伊与原さんが窯元で作陶を取材する様子や、見島が火山活動でできた島で、見島土はその溶岩が風化した粘土であることなどを10枚のパネルで紹介している。こぶし大ほどの見島土の塊も一般公開している。白井専門員は『見島土は採取はされていないが、現在も萩焼の一部の窯元で使われている。窯元を案内した際の伊与原さんは萩焼の歴史、作業工程などを事細かに取材する姿が印象的だった』と話している。28日まで。展示時間は午前9時~午後5時。無料。問い合わせは市ジオパーク推進課(0838・21・7765)」
私は、この記事を読んで、書店で、伊与原新さんの直木賞受賞作「藍を継ぐ海」を購入し、今、議会の原稿書きの合間に読み始めました。冒頭の「夢化けの島」は、記事にある通り、萩焼と見島の魅力が満載の作品です。
主人公の、歩美は、山口県内の国立大学の助教。萩市出身で山口市在住です。準主役の光平と萩焼との関係性が徐々に解明されていく過程が、本作の縦糸になっています。
作者の伊与原さんは、科学を父に、文学を母にのキャッチフレーズ通り、東京大学大学院理学系研究科で地球惑星科学を専攻し、博士課程を修了した経歴の持ち主です。少し前に、伊与原さんの書いた「宙わたる教室」がNHKでドラマ化されました。
見島の歴史を地球の成り立ちから描く筆致は伊与原さんならではです。山口県で生まれ育った私ですが、新しい山口県の魅力を伊与原さんに多々教えてもらう作品でもあります。
歩美と光平の関係がどうなっていくのかが、この作品の横糸でしょう。この週末、作品のラスト部分を読み進めていきたいと思います。
山口県を愛する人は、必読の伊与原さんの作品だと思います。是非、多くの方に読んでいただきたいと思います。
記事にある展覧会は、今日までですね。私は、行けそうもありませんが、お近くの方は、是非ご参加ください。
伊与原ファンの皆さん、お勧めの作品をご紹介ください。
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