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米軍・自衛隊岩国基地におけるPFASとPCB廃棄物について質問しました

 私は、9月30日、一般質問で登壇しました。
 今日は、岩国基地と環境問題について報告します。
 まず、米軍岩国基地のPFASについてです。
 沖縄タイムズのジョン・ミッチェル特約通信員は、2018年5月18日、米情報公開制度で入手した内部文書をもとに、岩国基地で2007~16年の10年間で、少なくとも344件の環境事故が起こったこと、残留性有機フッ素化合物PFOS含有とみられる油圧作動油と泡消火薬剤の漏れなどの事故がったことを明らかにしました。私は、「岩国基地における①消火訓練施設の設置状況②2010年以降に行われた消火訓練の実施状況③泡消火薬剤漏出事故の発生状況④飲料水は米国の環境基準をクリアしているのか⑤PFAS等についての公開状況等を県は、基地に照会し、結果を公表すべきだ。」と質しました。
 田中総務部理事は「PFASに関する報道等を踏まえ、岩国基地内のPFASについて、お示しの内容を含め、現在、国を通じて照会をしているところであり、その回答を待って、適切に対応してまいる」と答えました。
 私は、「岩国地内のPFASについて、国や県は米側にどのような要望を行っているのか」質しました。
 田中理事は「国からは、PFOS等の環境に関する問題については、日米間で様々なれレベルでの協議を行っているとの説明を受けている。県では、基地を抱える都道府県で構成する渉外知事会を通じ、国や米側に対し、PFOS等を含む製品の適正処理についての要望を行っている」と答えました。
 在日米軍司令部は22年4月、日本環境管理基準の中で、「重大な漏出が発生した場合は、適切な地方公共団体に直ちに通知しなければならない」としています。
 私は、「過去、重大な漏出事故として、岩国基地が、岩国市や山口県に通知したケースはあったのか」質しました。
 田中理事は「県の保存文書で確認できる範囲内におきまして、本県に対して、国から、日本環境管理基準に基づき、通知を受けた事はない」と答えました。
 私は、「日本環境管理基準に基づく、通知された事案がないということは重大だ。基地側に、日本環境基準の遵守を強く求めるべきだ」と質しました。
 田中理事は「国からは、そうした事故等が発生した場合は、適切に、通報手続きに基づき、情報提供するという説明を受けていおり、国から適切に情報提供があるものと考えている」と答えました。
 「瀬戸内海の豊かな環境を守る住民ネットワーク」から私に、2021年12月11日、空母艦載機格納庫下のタンクからバキュームカーに汚水を流す際、バキュームカーからAFFFを大量に含む汚染水があふれ出し、付近の地表を汚染したとの情報が提供されました。
 私は、「この漏出事故は、どのようなものだったのか、岩国基地にこの問題を照会すべきだ」と質しました。
 田中理事は「報道等を踏まえ、お示しの内容を含め、現在国を通じて紹介しているところだ、その回答を待って適切に対応していく」と答えました。
 次に、海上自衛隊岩国航空基地についてです。
 防衛省が今年6月、自衛隊基地内にあるPFOSを含有する消火剤の2023年度末の保有状況を明らかにしました。全体が33800㍑のうち、岩国航空基地に、自衛隊基地で最大量の8180㍑の泡消火剤が残存していることが明らかになりました。
 また、岩国航空基地は、9月30日までを履行期限として、PFOSを含む泡消火剤等の汚染物の収集・運搬及び処理を行うための入札を行っています。
 私は、「この入札で、自衛隊の基地内のPFOSはどれだけ減ったのか。まだ残っている場合は、今後どのように処理しようとしているのかについて自衛隊岩国航空隊に照会すべきだ」と質しました。
 田中理事は「国からは、海上自衛隊岩国航空基地では、PFOS含有泡消火薬剤について、本年9月末を目途に処理を終える計画であるとの説明を受けている。現時点での状況は承知していないが、進捗については、今後、国から情報提供があるものと考えている」と答えました。
 次に、岩国基地周辺でのPFASなどの調査についてです。
 岩国基地付近で、アメリカ民間環境保全団体と日米退役軍人団体の協力で、PFASの水質調査が行われ、国の暫定指針値の1.8倍の濃度が検出されました。
 日本共産党岩国市議団は、岩国市議会9月定例会で、この調査結果に対する市の見解を質したのに対し、岩国市長は「国や山口県に対し、前回実施した調査から数年も経過していることから、モニタリング調査を検討するよう、依頼したい」と答えました。
 私は、「PFASに関し、国や県は、これまで岩国基地付近で、どのような調査を行ってきたのか」と質しました。
 平屋副知事は、「これまで、基地周辺では、海域の環境基準点において、令和元年度に環境省が、令和3年度に県が、それぞれ調査を実施しており、いずれも国が定める暫定指針値内でした」と答えました。
 私は、「岩国市からモニタリング調査の実施を検討するよう依頼された場合、どう対応するのか」質しました。
 平屋副知事は、「今後、岩国市の依頼内容を確認し、国とも連携しながら、調査の必要性について検討してまいる」と答えました。
 次に、岩国基地内のPCB廃棄物についてです。
 沖縄タイムズは、岩国基地において「『PCB漏れ』と記された2015年5月20日付の写真もあった。これは、大型変圧器がトラックから落下し、汚染液が漏れた事故処理の記録だ」と書いています。
 防衛省は、2003年度から22年度までのPCB廃棄物を8トンだと発表しています。
 私は、「PCB廃棄物量と処理状況を、県は、基地に照会して、結果を公表すべきだ」と質しました。
 田中理事は「PCB廃棄物に関する報道等を踏まえ、岩国基地内のPCB廃棄物について、お示しの内容を含め、現在、国を通じて照会しているところであり、その回答を待って、適切に対応してまいりたい」と答えました。
 私は、「国や県は、岩国基地のPCB廃棄物について、米側に対しどのような要望を行っているのか」と質しました。
 田中理事は、「国からは、PCB等の環境に関する問題については、日米間の様々なレベルでの協議を行っているとの説明を受けている。県では、渉外知事会を通じ、国や米側に対し、基地内のPCB廃棄物の適正な保管と処理、国外への搬出に当たっては、その安全確保に努めること等を要望している」と答えました。
 

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