4月27日、毎日新聞は、運動部活動について次のように報じました。
「スポーツ庁の有識者会議『運動部活動の地域移行に関する検討会議』(座長=友添秀則・日本学校体育研究連合会会長)は、26日、東京都内で会合を開き、運動部活動の活動主体を学校から地域に移行させることに関する提言案を公表した。公立中学校の休日を対象とし、2025年度までの3年間を『改革集中期間』と位置付ける。各自治体に具体的な取り組みやスケジュールを定めた推進計画の策定を求める。受け皿として民間クラブなどを想定し、財源にスポーツ振興くじ(toto)の助成も検討する。平日についても『できるところから取り組む』と盛り込まれた。民間クラブなどで活動する外部指導員については、企業やクラブチームなどからの派遣や、人材バンクの活用を検討する。教員が引き続き活動を望む場合は、公務員の兼業許可も得られるようにする。現在は学校単位の各種大会参加資格を民間クラブに認めることも求めた。5月下旬に提言をまとめ、室伏広治スポーツ庁長官に提出する。部活動を巡っては、部活動を指導する教員の長時間労働や、少子化で学校によっては団体競技のチーム編成が難しくなっている実情がある。『休日』の部活動を先行して地域に移行させる文部科学省の方針について、末松信介文科相は、会合前に行われた閣議後記者会見で『平日も含めた検討が行われてしかるべきだ』と述べた。だが、提言案では慎重な表現が目立った。私立中学校や高校についても『取り組みことが望ましい』と推奨する表現にとどまった。平日と休日、公立と私立、中学と高校で一律に『完全移行』が始まると捉えられれば、『部活動がなくなる』との強い反発が予想されるためだ。地域移行を休日に絞った最大の目的は『教員の休日確保』にある。休日だけでも部活動から離れられれば、心身の負担軽減が期待できる。されに、現在の学習指導要領では部活動は『学校教育の一環の課外活動』とされており、スポーツ庁幹部は、『完全に学校から外に出すと整合性が取れなくなる』と事情を明かす。学校の自主性をうたう私立学校法の精神を尊重し、市立中学校は『学校などの実情に応じて』と断った上で、積極的な地域移行への取組みに期待した。高校は『積極的に』との言葉を使わず、さらにトーンを弱めた。義務教育でなく、スポーツに特色を打ち出すことで生徒募集を図っている学校もあるためだ。また、過疎地域で顕著な移行先の受け皿や指導者不足などの課題について、提言案では『多様な方法』を示し、各地の状況に応じて対応できるようにした。だが『どの地域にも当てはまる唯一の解決策は存在しない』と、改革のむつかしさもにじませる。検討会議のある委員は『知事体は国から(これでやれ)と言われた方が進めやすい。実効性があるのか』と疑問を呈する。受け皿を整備するための財源も大きな課題で、保護者の負担増が懸念されている。スポーツ振興くじ(toto)が例示されたが、検討会議でも複数の委員から『国費の投入が必要』との意見が相次いだ。ところが、昨夏に東京オリンピック・パラリンピックが終わり、スポーツに関する予算は縮小していくとみられ、見通しが立っていない。部活動は金銭的な負担がほとんどなく、放課後に校内でスポーツに親しむことができるため、スポーツ関係者ナイでは『日本が世界に誇るシステム』と表現されてきた。だが、社会構造の変化に伴い、改革は待ったなしの状況にある。提言案では『抜本的な改革を進める上で最大で最後のチャンス。改革の歩みを止めることはあるべき姿でない』と不退転の決意が記された。」
私は、昨年11月県議会の一般質問で、部活動改革の問題を取り上げました。
様々な問題を指摘しましたが、主には、3点を質しました。
一つは、「教育の一環」として部活動として位置づけられることの重要性です。
二つは、兼職兼業の教員の労働時間を誰が管理するのかという問題です。
三つは、地域移行後の部活動の財政支援についてです。
4月26日に行われた第6回部活動の地域移行に関する検討会議で示された「運動部活動の地域移行に関する検討会議提言(案)」に目を通しましたが、私が、指摘したどの問題についても、クリアーされていないと感じました。
今度の提言は、公立中の休日の部活動の地域移行と限定されたものですが、最初が肝心です。見切り発車してはいけないと思います。
生徒にとって、保護者にとって、教師にとって、受け皿となる民間クラブにとって、これなら安心といえる案になるよう、更に、改革していくことが必要だと感じました。
私は、部活動の改革は必要だと思っています。この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
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