昨日、NHK山口放送局は、昨年のウンカ被害について次のように報じました。
「去年、イネを枯らす害虫トビイロウンカで大きな被害を受けた山口県で、農家に支払われた補償金は、総額およそ9億8800万円で、前の年の29倍に達していたことがわかりました。これは、県農業共済組合が加入者の被害状況をまとめたものです。それによりますと去年、県内でトビイロウンカの被害を受けた田んぼの面積は、合わせておよそ2946㌶でした。これは、去年1年間で農業被害を受けた田んぼのおよそ84%で、トビイロウンカの被害が突出しています。また、共済組合から農家に支払われた補償金の総額は、およそ9億8850万円で、前の年の29倍にまで増加しています。」
いかに、県内でトビイロウンカの被害が大きかったかを示す報道です。
改めて、トビイロウンカ被害に対する県の対応について農林水産部に聴きました。その内容は以下の通りです。
一部本ブログで紹介してきましたが、11月県議会で可決された補正予算に「やまぐち米次年度生産応援事業1億463万8千円があります。
この事業の第一は、優良種子確保対策です。県産種子の不足分補充のため他県産種子購入に伴う価格上昇分を補助するものです。事業主体は山口県米麦改良協会であり、補助率は2分の1です。
第二は、種子購入緊急助成対策です。水稲生産者の次年度作付に要する種子購入経費を補助するものです。事業主体は山口県農業協同組合で補助率は2分の1です。
更に、県では、今年度のトビイロウンカの被害発生を踏まえ、農協等関係機関と新たな防除対策を進めます。
第一は、トビイロウンカに効果の高い薬剤への変更です。
具体的には、田植時に施用する箱施用剤は、トビイロウンカに効果が高い成分「トリフルメゾピルム」を含む全面切り替えを進めます。
第二は、トビイロウンカの発生程度に応じた新たな防除体系の構築です。
具体的には、多飛来の場合、発生初期密度抑制のため、出穂25日前の防除を追加します。
第三は、迅速な情報伝達体制の検討です。
飛来情報を県ホームページなどに加え、新たにJA山口県と連携し、SNSを活用した伝達方法を検討します。
第四は、防除体制の強化です。
保管防除が必要になった場合は、無人ヘリコプターやドローン散布業者に対して柔軟な対応を要請します。
県では、今後、生産者への防除体系変更の周知や無人ヘリコプター、ドローン散布業者へ周知を図っていきます。
県内の各市町でも12月議会において独自のトビイロウンカ対策を補正予算に計上しています。宇部市でもトビイロウンカ対策予算が計上されています。
私も、実家で家族とともに3反の稲作を続けています。
我が家では、坪枯れ程度の被害ですみましたが、田んぼ全体の稲がトビイロウンカの被害を受けているところを多数見ました。
先日お話した美祢市の農家の方は、全ての稲作地がトビイロウンカにやられ、収入はゼロだったと話しておられました。
私も年末、今年の田植えに向けてトラクターで田起こしを行いました。
昨年並に今年も県内の農家が米作を続けていける環境整備が必要です。
昨年、中国四国農政局に出向いて要望しましたが、国の対応の不十分さを痛感しました。
引き続き、必要な発言を県行政に行ってまいりたいと思います。
稲作農家の皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
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