昨日、毎日新聞は、知事のイージス施設の見学について次のように報道しました。
「村岡嗣政知事は、柳居俊学議長ら県議5人と共に現地時間の18日午前(日本時間19日早朝)に米ハワイ州カウアイ島のイージス・アショア実験施設を視察。県を通じて『今回の視察を、国による(配備計画についての)説明内容に関する理解の参考にする」とのコメントを出した。県によると、村岡知事は午前9時ごろにビデオを見た後、施設概要やレーダーの安全性確保、住民の健康への影響の有無やミサイル発射時のブースターの制御などについて説明を受け、実験施設内を見学した。更に、ミサイルの垂直発射装置(VLS)を車内から見て、正午ごろまでに視察を終えた。」
更に、毎日新聞は、萩市・阿武町の自民党系の議員らが、イージス施設の視察を検討しているとして次のように報じました。
「陸上配備型迎撃ミサイルシステム『イージス・アショア』の配備が計画されている陸上自衛隊むつみ演習場がある萩市、阿武町の自民系の議員らが、米ハワイ州カウアイ島にある実験施設の視察を検討していることが分かった。防衛省を通じて11月18日~21日の訪問を打診している。視察を計画しているのは、自民党萩支部長の田中文夫県議と自民系の両市町議、萩商工会議所の幹部ら7、8人。現地時間の18日(日本時間19日)に施設を視察するため現地を訪れた村岡嗣政知事らに同行することを検討していたが、日程の調整がつかなかった。田中氏は『実物を見ないと分からないことがある。地元の人たちに施設の生活への影響などを聞きたい」と話している。萩支部など自民党の地元8支部は2017年11月、イージス・アショアの誘致推進を決議している。また萩商工会議所は今年3月、国の調査結果で演習場が『適地』と判断されれば、市や県などの対応を踏まえて配備計画容認を表明する方針を決めている。」
山口県知事と萩市長と阿武町長は、6月14日、防衛大臣に対し「イージス・アショアの配備に係る適地調査等の結果について」とする照会文書を出しています。
具体的には、①電波環境調査について②地質・測量調査について③活断層について④騒音と迎撃ミサイル発射時の噴煙について⑤安全・安心のための具体的措置について、です。
ハワイの実験施設に何度、知事を始めとする県の幹部が訪問しても、むつみ演習場住民の電波環境などに対する不安は払しょくできないと思います。
知事は、防衛省に県などが行った照会文書への明確な回答を求めることが県民の不安払しょくのために第一に行うべきことです。
また、花田阿武町長が主張する「ゼロベース」での用地選定を国に求めることが県として、第一に取り組みべき課題だと思います。
12日に行われたミサイル基地をつくらせない県民大集会で講演を行った東京新聞の半田滋さんは、「ハワイの実験施設の周辺には住宅地は少ない。むつみ周辺と環境が違う。ハワイを見てもあまり参考にはならない。また、レーダーの機種が違う。」と指摘しました。
知事が視察後コメントしたように、今回の視察の目的は「国の説明に関する理解を深める参考にする」ためのものです。
それ以上のものにしてはならないと思います。
ましてや、今回の知事の視察を政府が進める陸上イージスごり押しのシナリオの一コマにしてはならないと思います。
ハワイのイージス実験施設を知事が見学しました。
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