議員日誌

ノースライト

 横山秀夫さんの最新作「ノースライト」を読んでいます。

 横山秀夫さんは、私の大好きな作家の一人で、ほとんどの作品を読んでいます。

 最近は、刊行された作品の殆どが映像化されています。

 直近の「64」も前後編で映画化されてヒットしました。

 私が、映像化された横山作品で一番印象に残っているのは、「クライマーズハイ」です。NHKのドラマも映画も良かったです。

 一人ひとりの人物を丁寧に温かく描く横山さんの筆致が私は大好きです。

 1日の読売新聞の文化欄に横山さんインタビューが掲載されていました。

 作品のストーリーがこう書かれてあります。

 「バブル崩壊後に自らを見失い、家庭を壊した青瀬は、自らの持てる力を全て注ぎこんだ家に、施主の吉野が住んでいないことを知る。家の中には、戦前に日本美を再発見した建築家、ブルーノ・タウトの作品さしき一脚の椅子が遺されていた。わずかな手がかりから、青瀬は吉野を追い始める。」

 私が読んでいるのは、青瀬が、吉野の家を訪ねるシーンです。

 記事には、こんな横山の苦悩が書かれています。

 「今作は2006年に雑誌連載を終えていたが、『一言でいえば小説になっていなかった』。心身の不調を乗り越えて、12年秋に渾身の大作『64』を刊行し、『ノースライト』を直す作業にも取り組んだが、その後も『後遺症』は続いた。主人公の名前さえも、時折、思い出せなくなる。文章が前後と呼応せず、何度も筆が止まった。編集者と毎月会っても、まずかな原稿しか渡せないこともあった。それでも『逃げると自分にはね返ってくる』と、家から出ずにパソコンに向かい、『脳内や体中の細胞、神経まで探るように』青瀬に迫って物語を再構築した。」

 記事は、横山さんの次の言葉で締めくくられています。

 「とことん力を尽くして、重いの全てをこめた作品であれば、もしかしたら残るかもしれない。それ以外のものは残るはずがないし、残る必要もない」

 この作品は、横山さんの思いのこもった残る作品だと実感します。

 同世代の青瀬の苦悩をしっかり受け止めたいと思います。

 関係者の皆さん「ノースライト」の早期の映像化をお願いいたします。

 横山さん今度も素晴らしい作品をありがとうございます。

 横山秀夫ファンの皆さん、あなたの好きな作品をお教え下さい。

 やっぱり、横山秀夫作品は最高ですね。

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