議員日誌

「檻の中のライオン」楾大樹弁護士の宇部市講演会決定

 憲法の基礎知識を「檻=憲法」「ライオン=国家権力」に例えた「檻の中のライオン」の講演を全国29都府県、200か所以上で行っておられる楾大樹弁護士を迎えての学習会を11月23日(金・休日)に午後3時から宇部市総合福祉会館4階ホールで行うことが決まりました。

 主催は、安倍9条改憲No!全国市民アクションうべです。会費は700円(檻とライオンの中身が書かれたクリアファイル付き)です。

 楾先生の講演の中身が、8月14日のしんぶん赤旗「日刊紙」に書かれてありました。

 「みなさ、基本的人権はお持ちですか。持っていない人はいますか。もちろん持っていますよね。それでは、どこで手に入れましたか。誰にもらいましたか。①国から。②憲法あら。それとも③それ以外から?みなさんの共通点はなんですか。人間ですね。みんな人間ということは、「人間らしく幸せに生きていきたいな」と思って生まれてきたということ。生まれながらにして天から授かった『天賦人権」です。答えは③.日本国憲法11条は『基本的人権は、侵すことができない永久の権利として、現在及び将来の国民に与えられる』となっています。97条の基本的人権は『侵すことのできない永久の権利として信託された』という表現にも、天から与えられたという考えが表れていると言われています。これを『こんな考え方はおかしいからやめよう』といっている人たちがいます。それは自民党です。2012年にまとめた憲法改正草案で自民党は11条について『そういう考え方は西洋の思想家の考え方だから、わが国の伝統にはそぐわない。こんな考え方は改めよう』という考えのもとに、草案では『与えられる。』を削除して『・・・永久の権利である。。』としています。97条は条文ごとに消されています。憲法から天賦人権の規定を二つもなくしてしまおうという人たちが国を動かしていることになります。普通に憲法を勉強した人間からすると、とってもびっくりすることです。13条は『すべての国民は個人として尊重される。・・・』となっています。みんな個性が違い、自分の価値観だけで好きにやっていたら、ぶつかりあい、けんかになります。ルールとそれを作る人が必要です。一人ひとりが幸せになりたい、そのたえに権力、国家、政府をつくる必要があります。個人主義は、わがままをいう利己主義とはまったく違います。13条の個人主義がひっくりかえって、『お国のためにおまえらがいるぞ』という考えを『全体主義』と呼びます。お国のためならば、個人が犠牲になってもしょうがないという考え方。戦前は、そんな考え方ではなかったでしょうか。二階幹事長の『子どもを産まない方が幸せじゃないか』と考えることを『勝手なこと』という発言を突き詰めるとどうなりますか、お国のために役に立っていない意図はいなくていいとなってしまいます。自民党は『個人主義をやめよう』と言っています。13条の『個人』から『個』を削って『人として尊重される』にしています。どんな意味があるのか、解説や『Q&A」にも書いていないからわかりません。『個』を外したいということは全体主義ということなのでしょうか。自民党には『お国のため』という発言をする人がたくさんいます。権力は、みんなを幸せにするために使えばとても役立つ。しかし権力を握った人は自分のために使ってしまうことがありがちです。そうならないために、口約束では心配です。約束を紙に書いておくことが大切。『この通りにやるよ』とできた契約書が憲法=檻という事になります。ライオン=権力が檻に入った状態が立憲主義です。ライオンが壊せないように檻は固くできています。憲法96条で『この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し・・・」となっています。『与党だけの好き勝手にさせないぞ』という意味が3分の2に込められています。これを安倍政権は5年前の参議院選の前に過半数に書き換えようと提唱しました。それに私は危機感を持ちました。ライオンが『柔らかい檻に作りかえてくれ』と言い出したのできすから『壊す気かよ』と。その参院選直後に、内閣法制局長官を交代させ、その年の12月に秘密保護法、翌年には集団的自衛権の容認を閣議決定、その翌年に安保法制ができた。『檻を柔らかくしたい』と言い出す人たちだから檻を檻と思っていない。自民党の改憲草案は、木に例えると枝ぶりが曲がっているから直そうというような次元の改憲ではなくて、根っこごと引っこ抜いてやれという改憲論です。一連の発言や改憲草案と冒頭の人権は誰にもらったのか、という話につながりませんか?」

 安倍首相が3日、自衛隊幹部を前に、持論の「自衛隊明記」の9条改憲への意欲を示す訓示を行いました。

 4日付のしんぶん赤旗日刊紙で日隈広志記者は「防衛省の政策方針を自衛隊の高級幹部に周知徹底させる場で、最高指揮官が自身の改憲の野望を訴えるのは、あたかも自衛隊を『私兵』とみなしているかのようです。」と指摘しています。

 この発言こそ、安倍首相が憲法を檻だと思っていない証左です。

 楾弁護士は、「檻の中のライオン」の中で、「憲法改正」について「檻の意義や仕組みもよくわからないまま、いや、それが檻であることすら知らないまま、檻を改修するのは危険です。私たちの手で檻を作りかえても、檻として約に立たないような檻を作ってしまったら、取り返しがつきません。主権者である私たち一人ひとりが、それぞれ自分の頭で、自分や自分の子孫の問題として、真剣に考えなけれなりません。」と書いています。

 11月23日、宇部市で行う楾大樹弁護士を講師とした学習会に多くの皆さんのご参加をお願いいたします。

 ご一緒に憲法の意義や仕組みを学んでいきましょう。

 憲法について、憲法を改正することについての皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

 

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